巨人は21日の広島戦(東京ドーム)に11―5で快勝。打線が今季最多得点を挙げれば、先発した山崎伊織投手(27)は6回途中6安打2失点で試合をつくり、故障班から復帰2戦目で待望の今季初勝利を挙げた。

 唯一無二の熱さは健在だった。3回以外は毎回走者を背負いながらも直球に加え、〝最遅〟86キロのスローカーブなど6種類の変化球を駆使して粘投。11―0で迎えた6回に菊池にソロ本塁打を浴び、なおも二死一、二塁のピンチを招いたところで降板を告げられると悔しさをにじませた。

 さらに打者としては4回に中越え二塁打も放ち、本塁も2度踏んだ。試合後には前回登板と比べて悔しさがあるかを問われても「いや、勝ったので。チームが勝つことが一番大事」とキッパリ。「自分としてはもっと良くできる部分はあると思います。次は同じことがないように頑張りたいと思います」とすぐに前を向いた。

 明朗快活で面倒見が良く、仲間からの人望も厚い右腕はマウンドを降りると意外な素顔ものぞかせる。

 山崎に〝ブーム〟が訪れたのは昨冬。漫才の頂上決戦「M―1グランプリ」に5年連続で決勝進出を果たしたコンビ「真空ジェシカ」の奇想天外な漫才ネタに魅せられた。中でもボケ担当の川北が意味もなく繰り出す、両ヒジを曲げて頰づえをつくようにして人さし指を立てるポーズにすっかり魅了され、自身もあいさつ代わりに多用。あっけに取られる仲間を横目に独自の世界を築くと、球団SNS用の写真撮影でも同じポーズで写ろうと画策したほどのハマりようだったという。

 当時の山崎について同僚の赤星は「一度ハマったら同じことをずっとやってる。それでいて飽きるのも早い(笑い)」とポロリ。そんな好奇心旺盛な右腕に次はどんなブームが訪れるのか注目だ。