辛うじて一矢報いた。ヤンキースは19日(日本時間20日)、本拠地ニューヨークにドジャースを迎えたダブルヘッダーで1勝1敗。第2試合で同点に追いつかれた直後の8回にジャズ・チザム内野手(28)が決勝の14号ソロを放ち、2―1で競り勝った。

 17日(同18日)のカード初戦を落とし、この日の1試合目は山本の前に完投負け。ホームでスイープされる危機を〝悪童〟のひと振りでどうにか回避した。チームは主砲のジャッジが右肋骨の疲労骨折によって長期離脱。次第にブレーキがかかり、ア・リーグ東地区2位で首位のレイズを1・5ゲーム差で追う立場となっている。

 苦境に陥る中での価値ある一発。チザムが8回以降に決勝弾を放ったのは3本目となり、シーツ(パドレス)と並ぶ今季のMLB最多タイだ。米メディア「スポーティング・ニュース」は「ジャッジが欠場している中、ヤンキースが別の選手の活躍を期待する状況で彼は期待に応えている。ヤンキースが必要した瞬間に特別な瞬間をもたらしたのはチザムだった」と賛辞を送った。

 しかし、チザム本人はまるで納得していないようだ。試合後に今季の振り返りを求められると「最悪だったよ。シーズンを通してダメだった。なぜ? 数字がすべてを物語っているよ」と地元局「SNY」などを通じて厳しく自己評価した。

 チザムは今季開幕前、MLB史上で大谷(ドジャース)しか達成したことがない「50―50(50本塁打、50盗塁)」も目標の一つに掲げた。現状は14本塁打、26盗塁と道半ばで前出メディアは「チザムにとって今季は完璧なものではなかった。そのパワーが発揮されるまでにかなり長い時間がかかってしまった」と評した。ワールドシリーズ3連覇に手をかけるドジャースに爪痕こそ残したが、チザムにとっては満足できる結果に程遠いようだ。