ヤクルトは8日の広島戦(マツダ)で3―4のサヨナラ負けを喫した。先発した奥川は8回3失点。取って取られてのシーソーゲームで、1―1の7回には自らの内野安打で勝ち越し点をたたき出し、プロ初打点をマークした。さらに内山の犠飛で2点差に広げたが、その裏、ファビアンに痛恨の2ランを被弾。再び同点に追いつかれ、この回限りで降板した。
9回は星がマウンドへ。2四球と安打で二死満塁のピンチを招くと、代打・モンテロへの5球目が高めに外れる押し出し四球となり、2夜連続のサヨナラ負けとなった。それでも池山隆寛監督(60)は「誰のせいでもない。まだまだ力を蓄えて、上に上がるチャンスはあると思っています。緊張感のある試合が続くと思いますが、そういう中で選手たちに成長してもらえればと思いますし、そういう中で力を発揮しなければいけないのがプロ野球の世界だと思いますので、切り替えてみんなで頑張っていきたい」と前を向いた。
苦しい戦いが続くが、「明るく元気に」という信念は揺るがない。前夜の敗戦後にはベンチ前で先頭に立ち、一人ひとりの肩をたたきながらナインを出迎えた池山監督。この日も同じように選手を励まし、報道陣の前でも決して弱音を吐かなかった。
その姿勢は首脳陣にも浸透している。ともにチームを支える吉岡雄二打撃コーチ(54)も「雰囲気も明るく、選手が思い切ってできるように背中を押すっていうのは心がけている。監督に一番そういう思いがあるので、僕らもなるべくそういうふうに選手の背中を押せるように、思い切ってできるようにはしてます」と明かす。
前向きな空気は、チーム内にも伝わっている。ある選手は「良くても悪くても、試合は続くんで。目の前の試合を勝っていこうっていう雰囲気は毎日変わらないです」と証言。指揮官が作り出す空気は、確かにナインの背中を押している。
開幕前の下馬評を覆し、依然として3位をキープするヤクルト。同率首位の阪神、巨人とは2・5ゲーム差で、ばん回の余地はまだ十分にある。ただ負けが込んでも責めない「ソフト路線」が、このまま追い風であり続けるのか、勝負どころで別の色を帯びるのかはまだ見えない。快進撃を支えてきた〝池山イズム〟の真価が、苦境の中で問われている。












