北中米W杯決勝トーナメント2回戦(7日=日本時間8日)、エジプトはアルゼンチンに2―3で逆転負けを喫した一方で、エジプトのホサム・ハッサン監督が試合中に見せた行動が物議を醸している。
騒動の発端となった場面は、エジプトが1点リードで迎えた後半13分。ゴール前に抜け出したMFジコ(ピラミッズ)が左足でシュートを放ち、ゴールネットを揺らした。ジコは喜びを爆発させたが、ここでビデオアシスタントレフェリー(VAR)が介入。攻撃の起点となったプレーに反則があったとして、得点は取り消しとなった。
後半アディショナルタイムに逆転を許すと、エジプトの不満が爆発。審判に猛抗議した選手やハッサン監督に次々とイエローカードが出され、スタッフから退場者も出た。この騒動の中で、指揮官は両手を交差させて「×」のマークを作る場面もあった。
オーストラリアのニュースサイト「ニュース・コム」は「W杯で人種差別問題が発生、監督がリオネル・メッシに向けられたジェスチャーが問題視される」と題する記事を掲載。「エジプト代表監督は冷静さを失い、アルゼンチンに対する『不当な特別扱い』に抗議してリオネル・メッシに向かってジェスチャーをした」と報じた。
同記事では「W杯でエジプト代表のハッサン監督がリオネル・メッシに対して人種差別的なジェスチャーをしたとして物議を醸している」「ハッサン監督とエジプト選手やスタッフ数名がタッチライン際でフランス人審判のフランソワ・レテキシエに抗議し、審判はイエローカード5枚とレッドカード1枚を提示した。しかしハッサンは両腕をX字型に交差させることで、さらに一歩踏み込んだ行動に出た」と指揮官の行動を伝えた。
さらに「2024年に導入されたこのサインは、FIFA(国際サッカー連盟)公式の『人種差別反対ジェスチャー』であり(観客席やピッチ上で)人種差別的な行為があったことを選手やコーチが(審判団に)示すために使用することを目的としている。ハッサン監督はメッシに向けて同様のジェスチャーを何度も行い、その行為に対してイエローカードを受けた」と「×」マークの意味を解説した。同監督は試合終了後にも同様のジェスチャーをしていたという。
インドメディア「ニュースX」もハッサン監督の行動に注目し「(×マークは)FIFAが承認した公式の国際規則だ。この特定の動作を行うことで、複数の段階からなる差別防止手続きが開始され、試合の一時中断や完全な中止につながる可能性がある」と指摘。さらに「Xのサインは監督の強い嫌悪感を世界に向けて見事に表現したが、反差別規定の悪用としてFIFAから重大な懲戒処分や罰金などの処分を受ける可能性が非常に高いと予想されている」と付け加えた。
ハッサン監督は試合後の会見で「不公平だ。なぜゴールが取り消されたのか理解できない。彼らはメッシをできるだけ長く大会に残したかったのだ」などと審判を痛烈に批判したが…。波紋はさらに広がりそうだ。












