巨人は5日の中日戦(バンテリン)に1―0で勝利し、連敗を「2」で止めた。先発した井上温大投手(25)は、援護が6月下旬に2度目の支配下に昇格した笹原のプロ初アーチによる1点だけだったが、7回98球を投げて3安打無失点、8奪三振の快投で7勝目(5敗)を挙げた。
最大のヤマ場は6回。先頭打者への内野安打と2四球で二死満塁のピンチを招いたが、石川昂を外角低めに鋭く沈む渾身のフォークで空振り三振に仕留めた。静かにベンチへ引き揚げる姿が、充実ぶりを物語っていた。
橋上監督代行も「最後の三振に関しては、彼の成長を感じるところでした」と目を細め、井上は「試合数を重ねるごとにピンチを抑えるケースが多くなってきて、成功体験が増えてきているので、あの場面になってもいいイメージで勝負できてるかなと思います」と迷いのない口調で言った。
年々、頼もしさを増す左腕はマウンドで変わらない姿勢もある。それが捕手のサインにほとんど首を振らないこと。〝イエスマン〟でありながら、勝負どころでは必殺仕事人のごとく要求通りのボールを黙々と投げ込む。
場面によってはサインに戸惑ったり、負担を感じたことはないのか。井上は「首を振る時もあるけど、それは1年に数回あるかないかくらいのことだと思う」と振り返った上で「キャッチャーも考えて出してるんで、それを首を振る根拠も別にこっちにはあんまりないですし。ベテランのピッチャー、勝ってるピッチャーは『そこではこの球はダメ』みたいにたぶん分かると思うんですけど、僕はまだキャッチャーがどういう意図でサインを出してるのかをくみ取って投げるのが大事だと思ってる」と明かした。
捕手への信頼を貫く投球スタイルは、この日も健在。虎の子の1点を守り切ったチームの勝ち頭が2年ぶりのリーグ優勝へけん引していく。












