崖っぷちの相川ベイに、待望の大砲は救いの手となるのか、それとも若い芽を覆う影となるのか。DeNAはリーグ戦再開となった前週末の阪神戦を2試合とも落とし、借金は今季ワーストの12まで膨らんだ。最下位・中日とは3ゲーム差の4位。6月は3勝11敗と泥沼から抜け出せない。先発投手陣の不調に加え、12球団最少タイのチーム本塁打「38」という深刻な火力不足にも泣き、浮上のきっかけをつかめずにいる。
そんな苦境で、チームが起爆剤として期待を寄せるのが、今月12日に獲得が発表された新外国人、ヘラル・エンカーナシオン外野手(28)だ。MLB通算94試合で10本塁打、40打点を記録した大砲候補は現在、ファームで急ピッチ調整中。ただ、この補強には小さくない〝副作用〟もついて回る。
筒香らベテラン勢の状態が一向に上向かない中、相川監督率いるチームでは世代交代が急務となっている。その中で確かな成長を示しているのが、プロ3年目の度会隆輝外野手(23)と同8年目の勝又温史外野手(26)だ。
3球団競合のドラフト1位として期待されながら伸び悩んできた度会は、今季ようやく打撃が開花。規定打席到達者ではチームトップとなる打率2割7分9厘をマークしている。野手転向後、血のにじむような努力ではい上がってきた勝又も、規定未到達ながら打率3割1分2厘と結果を残している。
だが、両者の主戦場はエンカーナシオンと重なる外野。木村洋太球団社長兼チーム統括本部長が「優勝するための補強」と打ち出して獲得した新助っ人だけに、打撃成績にかかわらず、一軍で一定の打席を与えられることは既定路線とみられる。そうなれば、伸び盛りの度会、勝又の出場機会減少は避けられない。
フロント主導の色が濃いDeNAだが、今季ここまでの編成戦略が順調に進んできたとはお世辞にも言い難い。晴れの日に雨傘、雨の日に日傘を差し出されても、現場はうまく回らない。












