〝ハマの泣き所〟を埋めるのはこの男か――。DeNAは12日の広島戦(横浜)に6―5で逆転勝利を収め、今季初の連勝&カード勝ち越し。最大4点のビハインドを長打攻勢で覆す痛快な展開で、ファンたちにハッピーな週末を届けた。

 港町に希望の汽笛を響かせたのはドラフト3位ルーキーだった。「6番・遊撃」でプロ初となるスタメン出場を果たした宮下朝陽内野手(22)が、2点のビハインドの7回にこちらもプロ初となる1号ソロをマーク。フルカウントから「何とか出塁できるようにバットを短く持ちながら」と、逆方向の右翼席まで運ぶパワーを見せつけた。

 ニューカマーの一撃は球場の空気を一変させた。続く蝦名と勝又が2者連続で二塁打を放ち、あっという間に同点。なおも二死二塁とすると代打・度会が今季2号となる2ランを右翼席に叩き込み、ついに試合をひっくり返した。

 開幕以降、相川亮二監督(49)の頭痛の種となっていたのが、レギュラー遊撃手の選定だった。石上、林、京田らが争う構図となっていたが、3者はいずれも打率1割台以下。打線の下位に配されることが多く、1番の主砲・牧に続くつながりの悪さの遠因にもなっていた。

 しかし、遊撃で起用された宮下は三遊間深くの打球に追いつくと、上体だけのスローイングで打者走者を刺す強肩ぶりも披露。試合後の相川監督は「守備面も含めて安心してゲームに送り出せる存在。今後も使いたくなる選手? そうですね」と頰を緩ませ、継続的な起用も示唆した。

 182センチ、88キロ。近年では絶滅危惧種となっている大型遊撃手はロマンも十二分だ。剛打の伝統を誇るDeNAに、楽しみな存在が加わった。