6月とはいえ、早くも天王山と呼べる試合だった。ソフトバンクは30日の西武との首位攻防戦(東京ドーム)に6―0で快勝。貯金を今季最多の「14」とし、4月21日以来となる首位に浮上した。

 右ヒジ不安から戦列復帰2戦目となった先発の柱・上沢が、6回4安打無失点の快投で5月1日以来となる4勝目(3敗)。打線はパ・リーグ防御率1位の相手先発・平良から4回に海野の2点適時打などで4点を先取して6回で降板させると、7回には栗原の貴重な21号ソロで突き放した。

 シーズンの折り返しとなる71試合目で発揮した底力は、単なる1勝にとどまらない価値を持った。西武はリーグ戦再開後、2カード連続の負け越しで今カードに突入した。敗れれば相手が息を吹き返しかねない大事な初戦。下降線をたどる獅子にさらなるダメージを与える〝先制パンチ〟となった。

 また、試合後の小久保裕紀監督(54)が「(球団恒例イベントの)鷹祭でいいスタートを切りたかった。東京ドームでこれだけのファン(4万2333人)が入ってくれてありがたい」と感謝を口にしたように、面目を保つ1勝でもあった。

 この日は年に一度の東京ドームでの主催試合で、スタンドにはソフトバンクグループ社員が詰めかけた。親会社であるソフトバンク本社の総帥・孫正義オーナーは所用で海外滞在中のため不在だったが、快勝劇を届けられた意味は大きい。

 昨季まで3年連続で5位以下と低迷してきたライオンズの復権を疑う声は、もはやない。先発陣容は12球団屈指のレベルで大型連敗も期待できないだけに、鷹陣営の警戒感は日に日に増していた。〝独走厳禁〟の相手をとらえ、チームも落ち着きを取り戻しそうだ。

 絶対エースのモイネロ、補強の目玉・徐若熙が戦線離脱中で、真夏の戦いを前に踏ん張りどころを迎えている鷹はこのまま走れるか。