【テキサス州ダラス14日(日本時間15日)発=森下久】森保ジャパンが劇的ドローで上々のスタートだ。北中米W杯1次リーグF組第1戦で、日本がオランダに2度のリードを許しながら追いつき2―2で引き分けた。

 MF中村敬斗(25=スタッド・ランス)、さらにFW小川航基(28=NECナイメヘン)とMF鎌田大地(29=クリスタルパレス)の“Wヘッド”で執念の勝ち点1をゲット。次戦のチュニジア戦(20日=同21日、メキシコ・モンテレイ)で今大会初勝利を狙う。

 日本の誇る“黄金コンビ”が魅せた。

 DFフィルジル・ファンダイク(リバプール)のヘッドで先制を許した後の後半12分。中村からパスを受けたMF久保建英(レアル・ソシエダード)が左サイドを突破して、ペナルティーエリア内の中村にパス。すると中村は後ろに下がりながら鋭く反転して右足で強烈なシュートを放ち、ゴール左隅に突き刺した。値千金の同点弾に、中村は「久保選手がパスをくれると分かっていた。パスをもらう前に、ファーに打つフリをしてニアに打つというのはイメージできていた。狙い通りのゴールだった」と会心の表情で振り返った。

 その後、FWクリセンシオ・サマービル(ウェストハム)に決められ、痛恨の勝ち越し点を献上。しかし敗戦ムードが漂い始めた終盤の後半43分、ドラマが待っていた。

 日本は右CKを得ると、キッカーのMF伊東純也(ゲンク)が絶妙なクロスを配給。小川がジャンプ一番反応してヘッドで合わせると、そのボールが目の前にいた鎌田の頭に当たってコースが変わり、GKバート・フェルブルッヘン(ブライトン)の手をはじき、ゴールへと吸い込まれた。驚異的な執念が生んだ“Wヘッド”で、日本が強豪オランダを相手に価値あるドローに持ち込んだ。

 殊勲の鎌田は「こういう夢舞台でゴールを刻めた。自分にとって素晴らしいこと。サッカーに自分がどれだけ熱量を持って取り組んできたかを、神様は見てくれていると思う。チームを同点に導けるゴールを取れたことに感謝しています」と破顔一笑だ。

 そして小川は「僕へのマークが緩かった。僕のゴールにはならなかったが、鎌田のゴールでもいい。みんなが諦めなかった結果」と充実の表情で汗をぬぐった。

 オランダ相手に内容の濃いドロー発進に、森保一監督は「勝てなかったのは残念だが、選手たちが2回リードされても諦めず、本当にチーム一丸となってタフに、粘り強く戦うということを実践してくれて、しっかりと勝ち点1を取れたことは非常に良い結果。粘り強く、我慢強く、守備するところと、アグレッシブに攻撃する回数も増やしていった。狙っていたことを選手たちがしっかり実行してくれた」と高く評価した。

 さらに「ダラスに来てくださった日本人のサポーターの皆さん、朝早くから日本から応援してくださった皆さんの念が、気が、選手たちを動かしてくれた」と大興奮。日本全体で勝ち点1をつかみ取り、目標の優勝へ視界良好だ。