上位争いをニラむツバメを前に、厚い暗雲が広がっている。ヤクルトは10日のオリックス戦(京セラドーム大阪)に4―8で敗れ、連敗は今季ワーストを更新する「6」に伸びた。交流戦の負け越しも決まり、池山隆寛監督(60)の快進撃ムードに冷たい風が吹き込んできた。
先発の高橋は初回に先制を許すと、0―1の5回にも踏ん張れない。二死から山中に左前適時打を浴び、なお二死二、三塁で荘司にスイッチ。しかし若月への四球で満塁とされ、そこから4連打を食らって火の手は拡大。この回だけで7点を失い、試合の流れを完全に手放した。高橋は4回2/3を8安打4失点。荘司も1/3回を4安打4失点とブレーキを踏んだ。
打線も曽谷の前に9回5安打。6回にモンテル、増田の適時打で2点を返し、2―8の9回にはオスナが3号2ランを放ったが、反撃はそこまでだった。池山監督は「なんとか(連敗)をいち早く止めたい。1つでも多く勝って、あと4戦、なんとか勝利に導けるように頑張りたい」と前を向いた。
連敗地獄の中でチームを辛うじて支えてきたのは、指揮官の〝切り替え力〟でもある。「『負けたときこそ暗くならないように』。我々コーチ陣が選手の背中をどう押していくかっていうところが、その日1日にかかってるんじゃないですかね」。そう語る池山監督は「『引きずらないように、切り替えが大事』と毎日話しています。負けが続いてますけど僕の中では消えてます。書面で活字的に負けが増えているだけです」とも続け、目の前の一戦に集中する姿勢を崩していない。
ナインも、その空気は感じている。主力の一人は「監督の明るさは、いつでも変わらないですね。監督がイライラしたり、気分が落ちているところは見たことないです」と証言。別の選手も「どんな試合展開でもマイナスな雰囲気っていうのはもう全くない」と口にする。
だが、明るさだけで暗雲は吹き飛ばせない。11日の同戦を終えれば、13日からは交流戦12勝2敗で首位を走る昨季王者・ソフトバンクと敵地で激突。リーグ戦再開後には6月負けなしで息を吹き返しているセ首位の巨人、苦戦続きとはいえ2位の阪神とのし烈な上位争いが待つ。
池山ツバメの快進撃は一時の夢だったのか。晴れ間の見えない6月の空に、容赦ない冷たい風が吹き荒れている。












