小野田紀美経済安保担当相は8日、衆議院内閣委員会に出席。日本のコンテンツ産業振興の課題について質問を受けた

 国民民主党の森ようすけ衆院議員は、コンテンツ産業が抱える課題について「海外の売り上げを日本に還流させる、それをクリエーターにもまわしていくことが大事。ゲーム産業においては、海外での回収率が高いが、漫画やアニメの出版系はなかなか回収率が低い」と指摘。出版社の回収率が低い理由は流通プラットフォームを海外に依存していることだという。

 経済産業省の調査によると、日本の漫画や小説が掲載される違法サイトが900以上、1か月の閲覧数が28億回に上っているなかで海賊版の被害額が10兆4000億円になるという。

 森氏は「さまざまなプラットフォームがあるので個社対策が厳しいという課題があります。個社単位、企業努力に任せるのではなくて政府による支援もここは必要。この著作物の侵害が起きたときに迅速な対応をできるような整備、諸外国のプラットフォームの働きかけを業界横断、加えて公的支援も行っていく取り組みが必要だと思うがどうか」と問うた。

 これに小野田氏は「個社での対応が難しくて、私も小さい企業でゲームやドラマシリーズを作っていたので(海賊版が)いっぱいアップロードされていていても、中国語でどこを削除していいか読めないんですよ。こういうことが必要だという先生(森氏)の指摘は、ごもっともだと思っています」と答えた。

 政府は2019年にインターネット上の海賊版に対する総合的対策メニューを策定。2025年5月には海賊版などの対策、官民実務者協議における議論も含めて官民が連携して取り組めるよう工程表を策定している。

 そんな中、3月6日に日本のアニメ制作会社や出版社などが加盟する団体「コンテンツ海外流通促進機構」(CODA)は、中国公安当局が漫画海賊版サイトを運営する中国在住の男性を著作権法違反の疑いで摘発したと発表した。

「工程表に即した成果として、インターネット上の海賊版による著作権侵害に対する相談窓口運営や経産相から受託を受けたCODAが、日本の出版社の要請を受けて中国公安当局に刑事告発を行って世界最最大の漫画海賊版サイトの閉鎖につなげたこともございますので、今後とも国際連携の強化を通じて海賊版サイトの運営者の摘発など、著作権の侵害に対する執行面の取り組みもサポートしていくよう頑張りたいと思います」と小野田氏は語った。