北の大地が、歴史の震源地になった。日本ハムの細野晴希投手(24)が31日、エスコンフィールド北海道で行われたロッテとの本拠地開幕戦に先発し、9回を投げ切って1四球1死球に抑え込み無安打無得点。プロ野球史上91人目のノーヒットノーランを成し遂げ、チームを9―0の快勝に導いた。2023年から本拠地を移したエスコンフィールドでの達成者は史上初。2023年ドラフト1位で東洋大から入団した3年目の左腕が、ついに大舞台でその才能を満天下に示した。
立ち上がりから気迫は際立っていた。初回先頭の高部に四球を与えながらも、続く藤原を遊ゴロ併殺打に打ち取り、流れを渡さない。150キロ台の直球を軸にカットボールを織り交ぜ、ロッテ打線に的を絞らせなかった。6回には3者連続三振、8回も3者連続三振。イニングを追うごとにエスコンの空気は張り詰め、スコアボードに「0」が並ぶたび、球場全体の期待は膨れ上がっていった。
打線も2回に清宮幸太郎内野手(26)とフランミル・レイエス外野手(30)の2者連発などで大量援護。若き左腕を、これ以上ない形で後押しした。
最大の山場は9回二死だった。代打・山口の一ゴロを、一塁守備に就いていた清宮幸が後逸。完全に打ち取った当たりが失策となって走者を背負い、場内は大きくどよめいた。それでも細野は慌てなかった。記録の重圧が極限まで高まる場面でも呼吸を乱さず、最後は続く藤原を見逃し三振。左腕が投じた一球で、エスコンは歓喜に揺れた。
直後にマウンドには歓喜の輪ができ、ナインが快挙を成し遂げた24歳左腕をもみくちゃにした。ノーヒットノーランは、2024年6月7日の広島・大瀬良大地以来で、プロ野球史上91人目、通算103度目。日本ハムでは2022年8月27日のポンセ以来、日本人投手に限れば1995年の西崎幸広以来となる。
しかも舞台は本拠地開幕戦。細野にとっては今季初勝利が、そのまま歴史的快挙になった。日本ハムの新たな時代を告げるには、これ以上ない一夜だった。
試合後のヒーローインタビューでは3号ソロ、4号ソロを放った清宮幸が「危うく最悪な景色になりそうで…。本当に本当によかったです。ありがとう。細野のために(本塁打を)打ちました」と自らの失策を苦笑いで謝罪。一方の細野は「ちょっとずつ、すごいことをしたんだなという実感が沸いてきています」とさわやかな表情でコメントし、本拠地に集まったファンから万雷の拍手を浴びていた。












