プロ17年目を迎えるソフトバンク・今宮健太内野手(34)がオープン戦で猛アピールに成功し、NPB史上初となる14年連続の「開幕ショート」を自力で引き寄せた。ライバル・野村勇内野手(29)の打率2割6分2厘を大きく上回る3割1分6厘。「開幕がすべてじゃない」と先を見据えるが、堂々のプロ野球記録が迫っている。
24日に行われた本拠地みずほペイペイドームでの全体練習を見守った小久保監督は「開幕当日を楽しみにしておいてください」と笑みを浮かべ、あえて結果を公表することはなかった。実績あるベテランとWBC日本代表候補のガチンコ勝負。ハイレベルな競争がチーム力の強化につながったことは間違いない。
昨季の今宮は度重なる故障に泣かされた。その今宮に代わって遊撃を守ったのが野村で12本塁打、18盗塁をマークした。そして昨秋の日韓戦で代表にも招集されたが、その勢いを今宮が食い止め、立場を証明した価値は大きい。
なぜ争いをリードできたのか。今季から入団以来初となる二塁手に挑戦した判断が追い風となった。「セカンドを守れたのがよかった。その分、試合に出られたんで。頭からセカンドで試合数をこなせるっていうのは結果的にめちゃくちゃ大きかった」。オープン戦では遊撃で10試合、二塁では4試合でスタメン出場した。不利なカウントからでも出塁につなげる「2ストライクアプローチ」の向上、ボールを見極める狙いでシンプルな打撃フォームを模索する中、打席数の確保によって手応えを実感できたことが迷いを振り払い、好パフォーマンスを後押しする結果となった。
「WBCの兼ね合いもあった」。正二塁手の牧原大が侍ジャパンとして出場し、オープン戦最終カードまで不在で二塁の出場機会にも恵まれた。運や巡り合わせも大事なプロ野球。こだわりの強かった「ショート一本」解除の選択が奏功するところに、勝負運のたくましさがあった。













