第98回選抜高校野球大会の第2日(20日)の第2試合で神村学園(鹿児島)がプロ注目右腕の織田翔希(3年)を擁するV候補・横浜(神奈川)を相手に2―0で完封勝ちした。エースの龍頭(3年)が9回を6安打、無失点に抑える快投で本塁を踏ませず、打線は3回に田中(3年)の適時二塁打と川崎(3年)の右犠飛で織田を捉え、2点を守り切った。

 小田監督は「今後の神村学園を変えるには日本一チームと対戦して勝ち切れるかどうか、私たちが成長できるかどうかの戦いだった。こんなに1試合が長いと感じたのは初めて。王者の貫禄、圧力をすごく学ばせてもらった」と価値ある勝利をかみ締めた。

 大会屈指の好投手の攻略に小田監督の〝心技〟にわたる指導があった。織田のデータを分析し「高めのまっすぐと低めの変化球には手を出さない」意識を徹底。安打を放った平石(2年)は「それが勝利の秘けつと言われていた。それを振らされたら相手の思うツボ。監督に言われてそこだけは徹底しました」と明かす。この日の織田はボールが高めに浮いたが、手を出さなかったことが勝利を引き寄せた。

 また精神面も「相手はすべてにスピードがある。視野を広く持つこと」と言い聞かせた。グラウンドだけでなく「外を歩いていても『五感を常に働かせろ』とずっと言われてました。ゴミを拾うとか、景色を見てここが変わったとか、そういうのを感じられるようになれば、打撃やピッチングの感覚も良くなる」とナインは明かしている。視野を広げることで心に余裕を持って試合に臨み、昨春王者を撃沈させた。