第6回WBCは何かが違う――。テキサス州ヒューストンで行われている1次ラウンドB組を取材している米スポーツサイト「ジ・アスレチック」のケン・ローゼンタール記者が10日(日本時間11日)、米マルチスポーツメディア「ファウル・テリトリー」に出演し、優勝候補筆頭の米国代表のクラブハウスに漂う〝昔ながらの雰囲気〟について語った。
同記者によると、選手たちはもちろん「USA」のユニホームを着られることを誇りに感じているが、それ以上に「ハイレベルな野球の会話を互いにできること」に強い興奮を覚えているという。その象徴が9日(同10日)のメキシコ戦後の出来事だ。5―3で3連勝を飾った試合終了後、米国代表の選手たちはなかなかクラブハウスから出てこず、バスの出発時間を遅らせるほどだった。報道陣も長時間待ったが、最終的には多くが取材を諦めて引き揚げたという。
「正確に何が起きていたのかは分からないが、彼らは中でずっと野球の話をしていたのではないか。他に何があるだろうか」
まだスマートフォンやSNSがなかった時代を振り返り、「昔は選手たちが試合後もクラブハウスに残り、野球の話をするのが当たり前だった。急いで帰る必要はなかった」と指摘。現在は選手たちは試合が終わるとすぐ部屋に戻ってゲームをしたり、SNSの影響もあって外出を控えたりする選手も多く、すっかり文化が変わったという。
それだけに「昨夜はまるで昔ながらのクラブハウスの光景がよみがえったようだった。選手たちがコーチも含めてただ一緒に過ごしていた。それが本当に印象的だった」と、同記者は懐かしそうに熱く語った。主将を務めるアーロン・ジャッジ外野手(33=ヤンキース)が強烈なリーダーシップを発揮しているのは間違いないだろう。
2年連続のサイ・ヤング賞投手で、英国戦に先発したタリク・スクバル(29=タイガース)も、本来は登板後にタイガースの春季キャンプに戻る予定だったが「チームを離れ難い」と苦悩し、9日まで代表にとどまった。その理由についてローゼンタール氏は「チームメートとの野球の会話が素晴らしくて仕方がないからだ」とスクバルが話していたと紹介した。
ジャッジを中心に最強軍団となった米国。決勝で敗れた前回大会の雪辱を果たすべく一丸となっている。連覇を目指す侍ジャパンにとってより難敵となった。












