2月28日に始まった米国とイスラエルによるイランへの攻撃は7日もイスラエル軍がイランの首都テヘランを中心に空爆を行うなど続いている。ミサイルの保管場所も攻撃し、作戦開始後初めてインフラ施設の石油施設にも攻撃した。そんな中、イランが地下トンネル網の奥深くに大切にしまっていた数々の兵器がガレキに埋もれて出せなくなっている状況だという。
米軍の「オペレーション・エピック・フューリー(壮絶な怒り作戦)」とイスラエル国防軍(IDF)の「オペレーション・ロアリング・ライオン(吠えるライオン作戦)」の連携により、イランへの攻撃が開始され、最高指導者ハメネイ師が死亡。イランへの激しい攻撃が続くなか、英紙サンは7日、「イランのミサイルと自爆ドローンは地下に封じ込められた」と報じた。
事情に詳しい関係者によると、イランが保有する膨大なミサイルと攻撃ドローン「シャヘド136」を保管している数々の地下トンネル網の入口は、米イスラエル軍の主要なターゲットになっており、イランのイスラム革命防衛隊幹部は、兵器が地下に埋もれていくのを見守るしかないのだという。
2月28日以降、イランは湾岸諸国へ大量攻撃を行っていたが、数日後に米中央軍は「イランのミサイル発射装置の数が86%減少した」と発表した。地下に埋もれて使えなくなったとみられる。
数十年かけて建設された地下トンネル網は、地下約500メートルの深さにあり、他国の攻撃を受けても兵器を安全に保管できると最高指導者らは信じていたとされる。
そのため、2月28日の攻撃に向けて米軍が中東に大規模戦力を集結させていた数週間の間、イランはミサイルやトラック式ミサイル発射装置、シャヘド136の多くを地下に移動させたという。
しかも、戦争開始後、イランはこれら地下トンネルの内部を自慢するかのように〝披露〟していた。
イランの半国営通信社ファルス通信が今月初め、SNSテレグラムで、地下トンネル内部の映像を公開した。映像では、背景に時計の音が鳴り響く中、ドローン映像を使って、規模を誇示。イラン国旗が掲げられ、明るく照らされたトンネルには、大量のミサイルやシャヘド136が延々と並んでいた。
軍事事情通は「他国に対し大量のドローンを保有していると誇示し、自国に対し兵器は無事だと示すプロパガンダ映像です。ところが、映像により地下施設の設計パターンを推定できます。さらに衛星画像、地形、過去の基地映像と組み合わせると基地候補をかなり絞り込めます。そこで米イスラエル軍は、〝埋め殺し〟戦術を実行したのでしょう」と指摘する。
シャヘド136は、時速180キロ以上で航続距離2000キロの自爆型ドローン。イランが米軍やイスラエル軍を攻撃した際、イスラエルの多層防空システムや米軍の地上・海上防空網も、これを防げなかった。
「1機あたり3万5000ドルという低コストなので大量製造が可能。米軍が何とかシャヘド136を入手し、リバースエンジニアリング(分解し分析すること)し、模倣したものが米軍の『LUCAS(低コスト無人戦闘攻撃システム)』で、今回の作戦の要となりました」と同事情通は話している。
地下に運んだのがアダとなった。












