名手が派手な守備を好まない理由――。WBC連覇を狙う野球日本代表「侍ジャパン」は7日、1次ラウンドC組の韓国戦(東京ドーム)に8―6の逆転勝ちを収めて2連勝を飾った。

 試合終盤からの登場だったが、周東佑京外野手(30=ソフトバンク)が見せ場をつくり、話題をさらった。8回の代走で果敢に二盗を決め、9回は中堅守備でチームを救った。

 2点差で迎えた最終回のマウンドには、今大会初登板でクローザーとしての役割が期待される大勢(巨人)が上がった。一死走者なしから2番・ジョーンズの中堅後方を襲う打球に快足を飛ばして背走しながら追いつき、フェンス際でジャンピングキャッチ。ピンチの芽を摘む超ファインプレーだった。

韓国戦の試合後の挨拶を仕切ったソフトバンク・周東佑京(中)
韓国戦の試合後の挨拶を仕切ったソフトバンク・周東佑京(中)

 試合後、多くの報道陣に囲まれた周東。それだけインパクトの大きなプレーだった。ただ、周東は淡々とこう振り返った。「普通に捕れた方が投手としては安心する。派手なプレーをしようとは思っていない」。

 かねて、アウト一つの見え方を大事にしてきた。それは自分というよりも仲間のため。打たれた投手がどういう印象を持たれるか。危なげなく処理することで弱気を断つこともできる。

 改めて唯一無二の存在であることを証明した周東。プレーも、セリフも、野球人の矜持が詰まっていた。