強竜打線復活となるか。中日は28日、侍ジャパンとの壮行試合(バンテリン)に3―7で敗れたが、2本のアーチが飛び出し、ドームの竜党を沸かせた。

 特にインパクトが大きかったのは3年目・辻本倫太郎内野手(24)が侍ジャパン先発・伊藤大海投手(28=日本ハム)から〝プロ第1号〟を放ったことだ。昨年の沢村賞投手が投じた144キロ直球をフルスイングすると、高々と舞い上がった打球は今季から新設された左翼のホームランウイングに吸い込まれた。

 これまで一軍の舞台で1本もアーチを放ったことのない辻本の一発だけに、井上一樹監督(54)は「誰でもチャンスあるぜって証明したホームランだった」と分析。ホームランウイングができたことで本塁から右中間・左中間までの距離は116メートルから110メートルに短縮されただけに、辻本も「去年だったらフェン直だった打球が入ってくれるのは、打者陣としては大きいと思います」と語った。

 得点力不足がずっと課題と言われてきた中日だが、特に深刻なのがホームラン欠乏症だった。ナゴヤ球場時代の1984年には191本塁打を放ち強竜打線と言われていたのも遠い昔の話。2018年以降8年連続でチーム本塁打数は2桁とホームランの怖さのない打線になっていた。

 それだけにホームランウイング効果で、今季はアーチ量産も夢ではない。球団内では「ホームランが増えると、やはりお客さんも楽しいはず。今季は100本はいけるのではないか。夢は広がる」と〝3桁アーチ〟への期待が高まっている。