巨人の春季キャンプは27日、予定されていた韓国ハンファとの練習試合(那覇)が悪天候のため中止となった。

 阿部監督は貴重な実戦機会がなくなったことに「ちょっと残念だったけど、しょうがないね。明日の試合に向けたグラウンドコンディションのために」と前向き。室内で行われた練習では打撃投手を買って出て、高卒2年目の石塚やリチャードに100球超を投じた。さらにバットも振って手本を示すなど、フル回転。不安定な空模様を吹き飛ばす勢いだった。

 そんな指揮官のもとに、この日は〝来訪者〟の姿もあった。見慣れないデザインの球団パーカーに身を包んでいたのは韓国LGの関係者だった。球団グッズらしき手土産を渡すと、阿部監督も満面の笑みで談笑。言葉の壁を感じさせない和やかな雰囲気が広がった。同関係者は「私たちも沖縄でキャンプをしているので、阿部監督をはじめ、スンヨプコーチなどにあいさつをして『今後ともよろしくお願いします』と伝えにきました」と説明した。

練習ではバッティングピッチャーも務めた巨人・阿部監督
練習ではバッティングピッチャーも務めた巨人・阿部監督

 LGは23日まで米アリゾナ州で第1次キャンプを行っており、この日が沖縄での第2次キャンプの初日。ハンファ戦に合わせた訪問ではなく、純粋な表敬訪問だったという。

 また、キャンプ中の別日には、スンヨプ打撃コーチの古巣サムスンの関係者も来訪。KBO球団による〝阿部詣で〟の光景が相次いだ。韓国メディア関係者は「コロナ禍で韓国球団が日本で春季キャンプを開催できず、日韓の交流がしばらく途絶えていた。それが復活したんですね」と説明する。

 その上で「韓国の野球ファンにとって巨人といえばスンヨプさんがいた球団というイメージ。スンヨプさんの巨人時代と同時期にチームで絶大な存在感を示していた阿部監督は韓国で人気があるんです」と〝阿部詣で〟の背景を語った。

 若手への〝愛のムチ〟を韓国語で愛を意味する「サラン」と言い換えるなど、〝韓国ネタ〟が豊富な阿部監督の日韓交流に今後も注目が集まりそうだ。