ソフトバンクの近藤健介外野手(32)が、14日からWBC日本代表事前合宿(ひなたサンマリンスタジアム宮崎)に合流する。「WBCがあるので、今はそこに合わせて全力でやっている。2連覇がかかっているし、より注目もされている。僕自身ができることをチームのためにやっていきたい」。野球振興につながる特別な大会であることを理解し、全身全霊を捧げる覚悟だ。

 WBC連覇に挑むにあたって、近藤がよく口にする言葉がある。「最高のチームになって終わりたい」。NPB最強打者の呼び声高い32歳は、WBCがマンパワーで勝ち切れる大会ではないことを知っている。いかに戦う集団を醸成していくか――。

 盟友の選択に誰よりも敬意を表している。オフに、ヤクルトからポスティング移籍でホワイトソックス入りした村上宗隆内野手(26)は、WBC出場を前提条件にMLB球団との交渉を進め、移籍先を絞り込んだ。その経緯を知った上で近藤は「(メジャー移籍1年目の)大変な時期で出場するというのは経験がないので分からないけど、当然大変。でも、それだけジャパンへの思いがあるということ。心の底からすごいと思う」と感嘆。刺激を受け、日の丸への思いを新たにした。

仲良くストレッチする村上と近藤
仲良くストレッチする村上と近藤

 村上はホワイトソックスのスプリングトレーニングが行われる米アリゾナ州グレンデールへ向かう前、福岡で〝秘密特訓〟を行っていた。2日間の練習だったが、近藤はそれを聞きつけると飛び入り参加。メジャー挑戦を前に、課題克服に励む村上とともにバットを振り込んだ。高い打撃技術と理論を持ちあわせる2人だからこそ実現したミニキャンプだったが、近藤たっての練習参加は〝無言のエール〟に違いなかった。

 前回大会は「3番・大谷」の後を打つ4番を務めながら、不振に苦しんだ村上の苦悩に寄り添った近藤。「みんなでいいチームをつくっていきたい」。惜しむように時間を共有した井端ジャパンの主軸2人。グラウンド内外で、WBC連覇の先達となる。