阪神が9日、沖縄・宜野座で行っている春季キャンプ第2クールを終え、藤川球児監督(45)が内容を総括した。あえて経験の浅い選手を宜野座組に迎え「若い選手も交えながら、うまくいかなくて当たり前」と経験の〝貯金〟を優先したことを強調。連覇という目標を大前提に掲げつつ、来季以降の準備も意図するしたたかさも見せた。

 この日はドラフト1位の立石正広内野手(22=創価大)の宜野座初合流を決断。1月に右脚肉離れを発症し、具志川キャンプで調整を続けていたものの、屋外でのティー打撃やノックを再開できるまでに回復した若虎に、新しい景色を示して見せた。

 練習開始の1時間半前に球場入りしたドラ1は、別メニューで調整。周辺施設も見学し、サブグラウンドに新設された雨天時用走路「めんそー路」(屋根付き全長100メートル、幅3.6メートル、同時に3人走行可)でも軽く体を動かした。

宜野座への合流初日は別メニューとなった阪神のドラ1・立石正広
宜野座への合流初日は別メニューとなった阪神のドラ1・立石正広

 室内練習場で行われた連係プレーも見学した。指揮官は「景色を見ておくことが、彼の野球人生にとって経験になる」と説明。体調万全になる前に頭と目を一軍仕様へ合わせる狙いを示した。ただ「他の選手と一緒」と強調したように、特別扱いはなし。WBC組の石井、坂本、佐藤輝、森下がチームを離脱する前に、少しでもなじませようという意図もあったようだ。

 11日から開始する第3クール以降は実戦も増えてくる。同日に行われる紅白戦では近本、大山の主力も打席に立つ予定で、キャンプも本格モードに入ってくる。平日でも宜野座、具志川のキャンプ地を埋める虎党の熱量にも触れ「故障させないように、元気な姿で見てもらえるように。健康で終わればいい」とコンディション優先を改めて強調した。

 WBC組の旅立ち、主力組の本格始動、若手の食らいつきが交錯する濃厚な時間がここから始まる。