雪辱を果たせるか。ミラノ・コルティナ五輪ノルディックスキー・ジャンプ混合団体(10日=日本時間11日)の女子メンバーが8日(同9日)に発表され、4大会連続出場の高梨沙羅(29=クラレ)が出場することが決まった。W杯では男女通じて歴代最多の63勝を誇るが、前回の2022年北京大会の混合団体ではスーツの規定違反による失格を経験。苦しい現状を打破し、覚悟を胸にジャンプ台に上がる。

ノーマルヒルは13位に終わった高梨沙羅(ロイター)
ノーマルヒルは13位に終わった高梨沙羅(ロイター)

 高梨は7日(日本時間8日)の女子ノーマルヒル(NH)に出場し、1回目は92メートル、2回目は96メートル、合計238・9点で13位の成績に終わった。この日の公式練習では、1回目が98メートル、2回目が98・5メートルと飛距離を伸ばした。

 練習後に「昨日は1本目で硬さが出ていたけど、2本目はスムーズに飛べていた。それが継続してできるかというところで(今日の)練習で2本飛んでスムーズさも出ていたと思う」と納得の表情を見せた。

 五輪では18年の平昌大会NHで銅メダルを獲得。しかし、北京大会の混合団体で1回目に103メートルのビッグジャンプ後に失格となり、日本は4位に終わった。そしてこの日、女子代表の金城芳樹ヘッドコーチ(31、HC)が混合団体で1番手にNH銅メダルの丸山、3番手に高梨を起用することを明言した。

 金城HCは、高梨に伝えた時の反応について「悩むことなく『わかりました』と。表情は少し硬い部分はあったけど、彼女はトラウマがあるので。そういったところで身構えてしまう部分もあるかなと」と説明。「高梨選手はすごい爆発力があるので、あとは試合で自分のジャンプをできるかというところ。自信を持って臨めるように、ミックス(混合)に向けて準備をしていきたい」と第一人者が持つ底力を力説した。

 その高梨は23年10月、ジャンプ選手の動作解析を行う北翔大の山本敬三教授(53)のもとを訪ねた。山本教授は高梨の強みを「飛行(姿勢)をつくるのは早いと思う」と分析。「私が会った時は、すごくストイックな子だと思って見ていた。(ジャンプの)ルールやスーツ(規定)も変わる中で、あのパフォーマンスを維持しているのはすごいし、あんな選手はなかなかいない。今回も十分(メダルの)可能性がある」と大きな期待を寄せた。

 15日(同16日)にラージヒル(LH)も控える中で、まずは目の前の混合団体に集中する構えだ。高梨は「(チーム)一丸となれるように、どのポジションでも力になれるように頑張りたい」。〝復活の大ジャンプ〟で日の丸飛行隊に金メダルをもたらす。