新日本プロレスの石森太二(42)が、〝超人の恩返し〟を約束した。11日大阪大会を最後に退団する高橋ヒロム(36)の壮行試合(VSフランシスコ・アキラ&ジェイコブ・オースティン・ヤング)で最後のタッグパートナーを務める。2018年5月の新日本参戦時からライバルとして数々の激闘を繰り広げた石森が秘める思いとは――。

 エル・デスペラードとともに〝ジュニア3強時代〟を築いた石森は、ヒロムの一大決断に理解を示した。「残念な部分はあるよ、もちろん。ただ俺も35の時に前の団体(ノア)出てこっち来てるわけで。今が一番脂が乗ってる、一番動ける時期だと思うし、新しい夢をかなえる形であるならアリなんじゃないかな」

高橋ヒロムと激闘を繰り広げた石森太二(2018年6月、ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア)
高橋ヒロムと激闘を繰り広げた石森太二(2018年6月、ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア)

 キャリアの中でも忘れられない試合がある。18年6月の「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア」決勝戦でヒロムに敗れ準優勝に終わったが、同戦は石森にとっても〝出世試合〟となった。「あの一戦で俺はプロレスラーとして息を吹き返したと言っても過言ではないと思ってる。それまで何の注目もされてなかったのが、あの舞台、大歓声はいまだに忘れられないし、報われたなって。今だから言えるけど、本当に(新日本に)来て良かったなって思わせてくれた恩人だな」と振り返る。

 長年のライバル関係を経て、昨年からは共闘する間柄となった。ヒロムの最後のパートナーを務める石森は「運命を感じるよね。アイツを気持ちよく送り出せるように、アイツのすべてを出せる試合をしたい。それが恩返しにもなるんじゃない? アイツがいるから今の俺がいるからね。世に知られるキッカケをくれた感謝は忘れてないよ」と誓う。

 結果的にヒロムとの共闘は短期間に終わってしまう。それでも石森は「この続きができないのも、いい物語になると思ってるんだよ。俺はこれが最後じゃないと思ってるし、何年後か何十年後か分からないけどどこかのリングで再会できるのを楽しみにしているよ」と将来的な再会を見据えている。

高橋ヒロムと握手を交わす石森太二(2025年)
高橋ヒロムと握手を交わす石森太二(2025年)

「次に会う時にはまたいいシチュエーションでやりたいね。それまでに俺も自分のステータスを上げたいし。抜けた穴はものすごくデカいと思うけど、立て直せるようにジュニアは俺がやっていきたいし、アイツの夢は精いっぱい応援したい」。誇り高き新日ジュニアの絆は、永遠に不滅だ。