ヤンキースのブライアンキャッシュマンGM(56)ら球団幹部にとっては〝涙腺崩壊〟かもしれない。今オフにヤンキースと再契約を交わしたコディ・ベリンジャー外野手(30)が、今年3月開催の第6回WBCで米国代表としての参加を辞退する意向を示した。その詳細について、米メディア「クラッチポインツ」が「ヤンキースの強打者ベリンジャーがWBCで米国代表としてプレーすることを考えていない理由」と題し報じている。

 ベリンジャーは今春のWBCではなく、ヤンキースで再び迎えることになったレギュラーシーズンへの準備を最優先事項とする考えを強調。今オフ、5年総額1億6250万ドル(約250億円)で再契約したばかりの主軸は、国際大会よりもブロンクスでタイトルを取ることに全力を注ぐ決断を下したという。

 WBCは3月開催でスプリングトレーニングと重なる。外野と一塁をこなしながら中軸を担うベリンジャーにとって、調整の遅れや負担増は避けたいリスクでもある。ニューヨーク地元メディア「SNY(SportsNet New York)」のヤンキース専門番組でも、ベリンジャーが「ニューヨークでのプレーに集中している」と語った献身的な姿勢が紹介され、復帰後の心境がクローズアップされた。

 とりわけ注目されるのは、その言葉の重さだ。「スタインブレナー家とヤンキース球団に対し、私は全力で優勝を目指す義務がある」。オーナーのハル・スタインブレナー氏(56)に忠誠を誓う発言は、自身との再契約を巡って渦巻く批判や懐疑論への〝回答〟とも受け取れる。

 大型契約は常に賛否を伴う。だがベリンジャーはWBC辞退という選択を通じ、自身が残留することの正しさをプレーで証明する覚悟を固めた。米国代表としてのプレーではなく、すべてはヤンキースのために――。その忠誠心が、今季のブロンクスにどのような結果をもたらすのかが注目される。