トランプ米大統領が、またも世界を混乱させている。

 同氏は、20日までにパレスチナ自治区ガザの暫定統治を指揮する国際機関「平和評議会(ボード・オブ・ピース)」に60か国以上を招待したという。内訳はカナダ、イスラエル、アルゼンチン、エジプト、パラグアイ、英国、フランス、ドイツ、オーストラリア、インド、タイなどだ。そして日本にも届いたことが20日、明らかになった。

 フランスのマクロン大統領が「現段階では予定はない」と招待を拒否したところ、トランプ氏は「敵対的な態度なら、フランスのシャンパンとワインに200%の関税を課す」と警告した。評議会について、かなり重要視していることは間違いない。

 米国事情通は「評議会はトランプ氏の独裁です。初代議長に就任したトランプ氏は、評議会に対する広範な拒否権を持ち、評議会にどの国が代表されるかを単独で決定する権限を持ちます。評議会の任期3年の暫定的な席は無償である一方、恒久的な席についてはガザ再建の資金を集めるため、各国に10億ドル(約1583億円)の拠出を求める考えのようです。何より、参加国それぞれが1票を持ち、多数決が行われるのですが、すべての決定は議長の承認が必要。トランプ氏が最終決定権を持つということです」と語る。

 ほかに招待された国が驚きだ。トルコ、カタール、そしてロシアのプーチン大統領にも招待状が送られているのだ。ベラルーシのルカシェンコ大統領に至ってはすでに受諾している。

 イスラエルのネタニヤフ首相は「評議会の構成に関する米国政権の発表はイスラエルと調整されておらず、同国の政策に反する」と批判した。

 ハマスの後ろ盾となっているイランと親密なロシアや、イスラエルと対立関係にあるカタールとトルコが含まれているからだ。ガザ合意の仲介者であるカタールとトルコが影響力を行使するのではないかという疑問が生じるのも当然だ。

 同事情通は「ガザ地区と無関係な国々が招待されているということは、事実上国連の代替組織ではないのでしょうか」と指摘する。

 実際に国際機関として機能するのだろうか。