そんなんオマエ、アレやんか――。阪神・中野拓夢内野手(29)が14日に愛知県内の蒲郡球場で自主トレを公開。古巣・三菱自動車岡崎のナインたちとともにランニング、ティー打撃などで汗を流した。

 猛虎不動の「2番・二塁」は「シーズン中にはできないウエートトレーニングなどで自分の体に追い込みを入れています」と、この冬はフィジカルメニューを中心に鍛錬。「チームとしての目標は連覇の一言ですね」と抱負を口にした。

 だが、個人としての目標を問われると「あまり言いたくないですね(笑い)。そこを意識したくないというのもあるので…」と口をモゴモゴ。「チームのために貢献することを第一に考えれば数字もついてくると思うので」と語り、ニヤリと笑った。

 中野は昨年末に行われたトークショーで「あんまり連覇、連覇と言わない方がいいんじゃないんですかね。(前監督の)岡田顧問が優勝を『アレ』と言っていたように」とファンに呼びかけ話題を呼んだ。この日も「(打率)3割って数字は残したいと思うんですが」と本音をこぼしながらも「プロで5年間やって『これが良かった。これが悪かった』ってのがあったので」と〝アレの心得〟の重要性を説く。

 入団1年目からレギュラーの座をつかみ取り、順調にプロとしてのキャリアを積み重ねてきた中野が特大の落とし穴にハマり込んでしまったのは2024年。「首位打者獲得」を大目標として公言し、大幅な打撃改造に挑戦したが結果的にこれが大失敗。キャリアワーストの打率2割3分2厘でシーズンを終えると、打線の〝つなぎ役〟の機能不全に苦しんだチームも連覇を逃した。

「今年ダメだったらもう本当に終わるな」と強い覚悟と危機感をもって臨んだ昨季は、打率をセ・5位の2割8分2厘まで戻し、同トップの44犠打、同4位の19盗塁と見事に復活。プロの世界で酸いも甘いもかみ分けてきた中野も今年の6月でついに30歳。シーズンとの向き合い方にも一流選手としての円熟味が漂ってきたとみるべきだろう。そらそうよ。