【赤ペン!】「2026年は勝負に徹するのはもちろん、巨人の今後にとっても大事な1年になると思います」

 雪辱を期す新年、川相昌弘コーチ(61)はそう強調する。今年二軍野手総合から一軍のディフェンスチーフに配転。首脳陣最年長の彼は何が大事だと考えているのか。

「去年はエース菅野(現オリオールズ)が抜け、今年は4番岡本(ブルージェイズに移籍)も去りました。坂本(37)や丸(36)も年齢を重ねている。彼らの他にも戦力になる選手をつくること、発掘することが大事なんです。今年1年では育てきれなくても、成長のきっかけをつくる必要がある」

 今年は阿部監督が契約最終年の3年目で、優勝奪回が至上命令。「そうした中で、可能性のある若手に一軍の厳しい勝負を経験させたい」と川相コーチは力を込める。

「巨人は一軍の選手層が厚くて若手が出てこられない時代もあった。でも、今年はいろんな人にチャンスが巡ってくる可能性があります。それを誰がつかむか、僕らコーチがしっかりと見ていく。2年目の石塚や浦田が大きく伸びるきっかけをつかむ可能性もある。若手は一軍でトップ選手や最高のプレーを見ることで成長します。失敗しても、そこで努力して戦力になっていくんですよ」

 そう語る川相コーチは1984年4月、高卒2年目で一軍初昇格。主力だった原や篠塚のプレーを目の当たりにして、7年目の89年にショートの定位置をつかんだ。

 苦労人とあって、伸び悩んでいる若手には時に厳しい視線も注ぐ。例えば4年目の浅野である。

「秋季キャンプで内外野のカットプレーの練習を見ていると、浅野はまだ精度が足りません。そこをキチッとやれないようでは戦力にならない」

 一方、「一軍で使ってもらえないから」とトレードを直訴した山瀬には一定の理解を示した。

「去年二軍で山瀬を見ましたが、野球に取り組む姿勢がかなり変わった。僕の助言も聞き入れるようになって、捕手として成長したと思う。今年はキャンプからライバルたちと競争したらいい」

 川相コーチは若手たちに期待する半面、坂本にもうひと踏ん張りを促す。

「まだまだ戦力になれるんですから。スタメンをはじめ、代打、守備固めと勝つために全ての役割を担うつもりで頑張ってほしい。それが勝負に徹するということです」

 当コラム『赤ペン!』は今回で終了です。東スポに初めて寄稿した10年から16年間、ご愛読ありがとうございました。