ワールドシリーズ連覇で勢いづくドジャースに、今オフも〝積極補強〟の気配が漂い始めている。大物獲りの影でにわかに注目を集めているのが、球団が抱えるトップクラスの有望株たちの処遇だ。米メディア「スポーティングニュース」によれば、球団専門メディア「ドジャース・ウェイ」の記者カトリーナ・ステビンズ氏が、チーム内部の「危うさ」に異例の警鐘を鳴らしているという。
実名を出して名指しされたのは、いずれも若手プロスペクトの外野手コンビ。エドゥアルド・キンテロ外野手(19)、ホスエ・デポーラ外野手(20)だ。将来の主軸候補とされ、米老舗誌「ベースボール・アメリカ」は「2029年のドジャース外野陣」として左翼にデポーラ、中堅にキンテロ、そして右翼には今季でメジャーデビューから2年目を迎え、チームのワールドシリーズ連覇に大きく貢献したアンディ・パヘス外野手(24)が入ると予想している。
しかし、問題はドジャースの「伝統芸」とも言える積極補強だ。これまでも2018年にマニー・マチャド内野手(33=現パドレス)、20年にムーキー・ベッツ内野手(33)といった大物を次々とトレードで獲得。その代償としてアレックス・ベルドゥーゴ内野手(29=現ブレーブス)、キーバート・ルイーズ捕手(24=現ナショナルズ、ディエゴ・カルタヤ捕手(24=現ジャイアンツ傘下)など有望株が相次いで他球団へ流出した。
ステビンズ氏は「ドジャースがこの外野手コンビの将来を複雑にするような契約や、彼らを交換要員として他のスター選手を獲得するための補強に動く可能性は極めて高い。これは球団の宿命とも言える問題だ」と論評。実際に今オフも外野の即戦力を求めて〝乱獲モード〟に入る可能性は高く、26年の3連覇を目指す編成方針の中で貴重な若手がトレードのコマにされる懸念が高まっている。
さらに同記事は26年12月にもぼっ発すると懸念されているロックアウトの可能性にも触れ「仮に突入することになれば、現在のドジャースが最も得意としている“強豪の仕組み”そのものが空白期間ができることによって大きく揺らぐ危険がある」と指摘。だからこそ「未来の主力候補を手放す余裕などない。もしそのようなことをすれば…。このままでは未来が消える」とも念押ししながら強調している。
ただ、常勝軍団のドジャースは「勝利最優先」の球団だ。デーブ・ロバーツ監督(53)も以前、補強を乱発する球団について問われると「われわれは野球界を変えてしまうだろう」とやや皮肉めいた例えを語っており、それが〝有望株育成へのコミットメント〟を意味しない文言であることは明らかだ。
果たして、将来のスター候補たちは守られるのか。それとも、またしても〝乱獲の代償〟として他球団へ散っていくのか。連覇に沸くロサンゼルスに、不穏な空気が静かに漂い始めている。













