【赤ペン!】巨人の秋季キャンプを取材に行き、「いい天気ですね」と声をかけたら、「僕はノー天気だよ」と返してきたのは川相昌弘一軍ディフェンスチーフコーチ(61)。こういうダジャレを飛ばしてくる時は、連日選手指導に力が入っている証拠だ。
川相コーチは練習中、選手を励ます声を絶やさない。バント練習では2年目の佐々木俊輔、1年目の浦田俊輔に「頑張れ、ダブル俊輔!」。さらに守備練習では自らノックして若手が捕り損ねると、こんな昭和チックなゲキを飛ばしている。
「打球をカネだと思って捕れ! そんなんじゃあカネが落ちていくぞ! カネがたまらんぞ! 球が1個1億円なら必死になって捕るだろう!」
思い出されるのが歴代最多1773勝の名将、南海(現ソフトバンク)・鶴岡一人監督が残した「グラウンドにはゼニが落ちている」という名言。そんな昭和のハングリー精神こそ、令和の若者に必要なのかもしれない。
なにしろ、今の巨人にとっては若手の底上げが急務。岡本和真が今オフ、ポスティングシステムでメジャー移籍することが確実で、一日も早く主砲の穴を埋める選手を育て上げなければならない。
川相コーチは言う。
「岡本が抜けたところを誰か補うには、1人では足りないでしょう。打撃はもちろん守備においても、岡本1人に対して3人ぐらい代わりが必要になる。そうしないと補えないと思いますよ。それこそファームのメンバーも含めて、全員に一軍の戦力になってもらわないと、1年間戦えません」
そう語る川相コーチにはディフェンスチーフとして、チームの守りの立て直しも求められる。
川相コーチが一軍内野守備コーチだった昨年、失策数はリーグ最少58個、チーム守備率は9割9分0厘とリーグトップだった。だが二軍野手総合コーチに配転された今年は失策数78、守備率9割8分6厘といずれもリーグワースト。これがリーグ優勝を逃した要因の一つにもなっている。
「今年エラーが出た内容を見ていくと、内野だけじゃなく外野も多かったようです。内外野の連係プレーで、記録には残らないミスもあったはず。そういうところからしっかり修正していきます。だから、個々の選手の技術の向上はもちろん、投内連係やバントシフトなどのチームプレーにも時間をかけている。走塁とか投手の守りの練習も入れて、チームのみんなでやっているんですよ」
来季は巨人の“チームの底力”に期待したい。












