ラグビー秋のテストマッチシリーズが11月に始まるのに先がけ、25日に東京・国立競技場で日本代表とオーストラリア代表が対戦する。前回2023年のW杯で同代表を指揮した現日本代表ヘッドコーチ(HC)のエディー・ジョーンズ氏にとって、オーストラリア協会はW杯後の退任などをめぐる騒ぎで関係が悪化した〝因縁〟の相手となる。

 世界ランキング13位の日本が7位のオーストラリアに挑む。過去日本の6戦全敗だが、21年には23―32と勝機もあった試合をしている。オーストラリア代表「ワラビーズ」は、23年W杯でまさかの1次リーグ敗退。一時は9位までランキングを落とし、昨年はアルゼンチンに27―67と記録的大敗を喫した。だが今年は、世界1位の南アフリカを破るなど復活の兆しを見せている。

 ただ今回、発表されたオーストラリアの先発を含めた23人は、南アやニュージーランドなどと戦った今夏の南半球4か国対抗「ザ・ラグビーチャンピオンシップ」と若干異なり、格落ち感も否めない。

 FW最前列で主将歴もあるスリッパ―が代表を引退。攻撃の核である196センチ、98キロの23歳CTBスアリイ、巧みなランを見せる21歳FBジョーゲンセン、60キャップを超えるアラアラトアとトゥポウのFW第1列らがベンチ外に。ベテラン復活で引っ張ったSOオコナー、FW第3列のフーパ―、スアリイと強力コンビを組むCTBイキタウらは来日メンバーに入っていない。主力SHのマクダ―モットは負傷離脱。

 今回の23人にX(旧ツイッター)では「なんだかA代表みたい」との声も。日本との力関係を念頭にしてか「嬉しいような悲しいような」。ほかにも「ベストとは言えないが…」など、微妙な受け止めが見られた。

 12月の27年W杯組み合わせ抽選を前に、今秋のテストシリーズは重要な試合となる。各国とも、シードに関わるランキングを少しでも上げておきたい。オーストラリアは11月、イングランドやアイルランド、フランスなど上位国と4連戦を行う。そこをにらんでの日本戦〝格落ち〟の可能性も考えられる。日本も南アやアイルランドなどとの4連戦が待っている。

 とはいえ、FWの核となるFLヴァレティニら経験あるメンバーが先発に名を連ねた。4か国対抗では、開始早々に0―22とされてから逆転するなど、粘り強い。一方で、FWが近場を突く攻撃が主体で、フィールドを大展開するようなパス&ランはさほど見られない。しかも反則が少なくない。

 日本はタックルで近場を止め、相手反則で〝新得点源〟でもあるFW第1列・竹内柊平のタップキック&ランの速攻などが勝機を見いだすカギになりそうだ。