ドジャースはブルワーズとのナ・リーグ優勝決定シリーズ(NLCS)を4連勝で突破し、2年連続ワールドシリーズ(WS)進出を決めた。球団初で1998~2000年のヤンキース以来となる世界一連覇にブルージェイズから、あと4勝とした。そんな中、米メディアでくすぶっているのが大谷翔平投手(31)の「クローザー起用論」だ。しかし、救援陣が不安定だった9月までならともかく、佐々木朗希投手(23)が新守護神に定着、7試合で3セーブと無双している。そこでWSで胴上げ投手を任せたいのは「大谷」か「佐々木」かドジャース番記者の見解は――。

 大谷は17日(同18日)にブルワーズとのNLCS第4戦に先発し、7回途中を2安打無失点、10三振でポストシーズン(PS)2勝目をマーク。最速100・3マイル(約161・4キロ)のフォーシーム、シンカー、カーブ、スライダー、スイーパー、スプリット、カットボールを駆使し、圧倒した。

 2023年WBC決勝の米国戦で最後にトラウトから空振り三振を奪った場面は米国では今でも名勝負として語られており、WSの最後のマウンドでの再現を期待するのは無理もない。

 一方、9月に3Aで救援に転向した佐々木はPSで7試合に登板して3セーブ、セーブ失敗は1度もない。最速101・4マイル(約163・2キロ)を記録、落差のあるスプリットの組み合わせで無双している。

 勝てばWS連覇の9回。リードは1点か2点の僅差だろう。決着が第7戦までもつれ込んだ場合、舞台は敵地ロジャーズ・センターだ。ボールなら大歓声、ストライクなら大ブーイング。走者が出れば異様な盛り上がりになるだろう。そのヒリヒリする場面で登板するのは大谷か佐々木か、その選択に番記者も頭を悩ませた末に回答してくれた。

 オレンジカウンティー・レジスター紙の重鎮、ビル・プランケット記者は「佐々木」だ。「なぜなら、彼はもうすでにその役割を何度かこなしてきたから。ショウヘイのピッチングがどれほどすごくてもね。ロウキはもう何度かやっているけど、ショウヘイはまだメジャーの舞台でリリーフ登板をやっていない。ウオームアップの仕方や調整の具合がどれくらいうまくいくかもわからない」。佐々木の経験を支持した。

 MLB公式サイトのソーニャ・チェン記者も「佐々木」だった。「うーん、難しいけど…私ならやはりロウキにすると思う。理由の多くは『ロジスティクス(起用の現実的な面)』だが、もちろん球の質もある。ロウキは、あのスプリッターが決まり始めたら、相手の打者はもう終わった感がある。ストライクを取るから、打者が振らざるを得なくなる」

 ロサンゼルス・タイムズ紙のジャック・ハリス記者も「以前ならショウヘイと思ったけど、今となってはロウキのほうが可能性は高いと思う。ロウキは今、信頼を積み重ねているところ」と説明した。

「大谷」としたのは米スポーツサイト、アスレチックのファビアン・アルダーヤ記者一人だった。

「僕ならショウヘイにする。あるいはそこに至るまでにロウキがすでに投げている可能性がある」と指摘するとこう断言した。「その場面でどっちを信頼したいかと聞かれたら…、僕はショウヘイを選ぶと思う。ロウキにはまだ新しい部分が多すぎる。ショウヘイは先発としての姿をもう十分見せてきたからね」

 ただ、佐々木派も無条件ではない。プランケット記者は「ロウキがフレッシュな状態ならいいが、前日に投げたかどうか例えば第4~6戦すべてで抑えを務めていたとしたら、その場合だけ、ショウヘイを選ぶ理由があると思う」とした。

 相手球団から見たらぜいたくすぎる悩みだが、胴上げ投手になるのは大谷か佐々木か。世界一連覇の瞬間が待ち遠しい。