【昭和~平成スター列伝】ノア11日の両国大会で、来年1月4日の東京ドーム大会で引退する新日本プロレスの棚橋弘至が清宮海斗とタッグを組んで丸藤正道、拳王組と対戦。最後は棚橋のハイフライフローに清宮がスカイウォーク・エルボーで続き拳王を沈め、3カウントを奪った。

 試合後にはライバルとして激闘を繰り広げた天才・丸藤が「次はシングルで」と要求。棚橋は「う~ん(スケジュールが)詰まってますよ」と即答を避けたものの、今後の新たな展開が期待される。棚橋と丸藤は過去4回、シングルで対戦。初対決は2003年12月9日の新日本大阪大会のIWGPU―30無差別級選手権で、棚橋がV5に成功している。

 その後、丸藤は12年のG1クライマックスに初参戦(10年は「変形性頸椎症性神経根症」のため長期欠場で参戦中止)。8月5日大阪大会の公式戦では当時IWGPヘビー級王者・棚橋をタイガーフロウジョンで撃破する快挙を達成した。この結果を受けて同年9月23日新日本神戸大会で棚橋と初のIWGP戦が実現している。

「試合が大きく動いたのは20分過ぎだ。棚橋は走り込んできた丸藤をキャッチすると高角度の飛龍原爆固めを発射。最後はハイフライフローで至宝を守り抜いた。試練の一戦だった。2週間のメキシコ遠征から帰国した10日に調印式、翌日には会見に出席。12日からシリーズに合流すると、海外CM撮影のため1泊3日の弾丸ツアーで渡米。20日に帰国し、その足でイベントに出席。21日からシリーズ再合流という1日もオフがない超多忙日程を過ごしていた。それを乗り越えたのは鉄人的な体力と王者の責任感だった。『逸材』と称する棚橋だが、2度新日本の入門テストに落ちた過去がある。『オレは天才じゃない。相手が天才だろうとそれで諦めなかった人間だから』と、たゆまぬ努力で精進した棚橋が天才児と称される丸藤を凌駕する結果となった」(抜粋)

 両雄が持ち味を発揮した名勝負だったが、現在同様に超人的なスケジュールをこなす棚橋に軍配が上がった。2人はG1クライマックス16年8月5日の大阪大会で4度目の激突。棚橋がスタンド状態へのハイフライフローからの正調ハイフライフローで勝利を奪った。両雄のシングル戦績は棚橋の3勝1敗。丸藤が引退前の対戦を望むのも当然といえる。

 引退まであと約2か月半。対戦を望む選手は多く日程的に難しいかもしれないが、逸材にして新日本不動のエースと、ノアの天才の「最後の激突」は、ファンの誰もが熱望するところだろう。