ソフトバンクの牧原大成内野手(33)が20日、日本ハムとの「2025 パーソル クライマックスシリーズ パ」ファイナルステージ第6戦(みずほペイペイ)で意地のマルチ安打を放ち、2―1で勝利したチームに貢献。3連敗で崖っぷちに追い込まれたホークスを、2年連続の日本シリーズ進出へ導いた。
今季は打率3割4厘で育成出身選手として初の首位打者に輝いたが、ポストシーズンでは苦悩を味わった。第5戦まで15打席連続無安打と沈黙。「すごいプレッシャーでした。言っちゃいけないですけど、『取んなきゃよかったな』って思った時もありました。それが足かせになっていたのかなと思う自分もいましたし、首位打者を取ったからこそ〝打たなきゃいけない〟というプレッシャーを自分に勝手にかけていました」と素直な胸の内を明かした。
それでも第6戦、3回一死一塁で迎えた16打席目。相手先発・達の153キロ直球を捉えて左前に運び、待望のCS初安打を記録した。ベース上で小さく拍手しながら安堵の表情を浮かべると、5回にも中前打を放ってチャンスを広げ、川瀬の勝ち越し打につなげた。「いやもう、よかったですね。ほんとホッとした。最後は変に悪あがきするより、自分がやってきたことをそのまま素直に出そうと。積極的にということを心がけて打席に入りました」と振り返った。
長く感じた沈黙の時間。「シーズン中なら試しながら修正できますけど、短期決戦ではそれができない。打てないことがチームに迷惑をかけてしまっていたので、今日は本当に打ててホッとしています」と語ると「やっとこの最後に、チームの力になれたと思います」と笑顔を見せた。
チームが3連敗しても「雰囲気は全然悪くなかったし、日本ハムの勢いがすごく怖いなと思っていました」とチームの結束を信じ続けた。「焦りがありましたけど〝終わりよければすべてよし〟じゃないですけど、最後に打ててよかったです」と言葉に力を込めた。
さらに「この最後に勝ち切るのがホークスの強さでもあるし、監督も言われていた通り、ケガ人が出ても埋められる選手がいるのは強いこと。これがどんどんつながっていけばいいと思います」とチームを誇った。
苦しみ抜いた首位打者が、執念の2安打で再び笑顔を取り戻した。15打席の沈黙を破り、牧原大が見せた一振りが、ホークスを頂上決戦へと押し上げた。













