学生3大駅伝の幕開けとなる「第37回出雲全日本大学選抜駅伝」(13日、出雲大社前~出雲ドーム前)は前回王者・国学院大が2時間9分12秒で2年連続3度目の優勝を飾った。昨季の出雲、全日本を制し、箱根では3位。今年も堂々の〝3冠挑戦ロード〟を突き進む。
勝負の分かれ目は4区だった。辻原輝(3年)が当日エントリーで起用されると、序盤の三つどもえから抜け出し、区間新記録となる17分20秒の快走でトップに立った。「大阪万博の最終日だったので、4区を〝辻原輝パビリオン〟にしようと思って走りました」と満面の笑み。レース後のコメントも見事な仕上がりだった。
指揮官の前田康弘監督(47)も「2区と4区でどちらに入れるか直前まで迷ったけれど、風向きを見て4区にした。攻めの区間を4、5区に置いたのが当たった」と采配ズバリ。勢いそのままに、5区・高山豪起(4年)がリードを広げ、アンカーの上原琉翔主将(4年)が危なげなくゴールテープを切った。
「気づいたら国学院、後半の国学院。しっかり自分たちの駅伝ができた」と前田監督。序盤から目まぐるしく順位が入れ替わる展開でも、国学院のレース運びはブレなかった。「我慢すべきところは我慢し、勝負どころで仕掛ける。全員が戦術を理解して走ってくれた」と称賛。主将の上原も「余裕をもって後半に上げられた。チーム全体で自信を持って走れた」と笑顔を見せた。
さらに監督は来季を見据える。「上原たちは本当にいい学年。次は辻原が中心になる。学生スポーツは早く責任を与えることが大事」と世代交代の青写真を語り、「想定通りの駅伝ができた。全日本、箱根へしっかりつなげたい」と力強く宣言。
混戦になればなるほど強さを発揮する――それが〝後半の国学院〟。誰よりも地味に見えて、気づけば前にいる。レースが終われば、また主役の座にいた。静かな強さが光る〝国学院劇場〟が、今年も出雲で幕を開けた。











