巨人の井上温大投手(24)が13日にジャイアンツ球場で行われた故障班の練習に参加。取材に応じ、今シーズンを「苦しい1年。投げるのも怖かった」と振り返った。

 昨季は自身最多の8勝(5敗)を挙げるなど、飛躍の年となった井上。今季は開幕ローテーション入りを果たし、長嶋茂雄終身名誉監督の追悼試合(8月16日)でも先発を任されるなど、球団の期待も大きかった。しかし、シーズンを通して思うような結果を残せなかった。9月6日の中日戦(バンテリン)では、初回に2本の本塁打を浴びるなど、2回4失点で降板。杉内俊哉投手チーフコーチは「考えすぎているからリセットさせます」とし、翌7日に登録を抹消。そのまま再昇格することなく、4勝8敗でシーズンを終えた。

 順調に見えたキャリアの先で、待っていたのは重圧と葛藤だった。井上は「打たれる光景が夢に出てくるとはよく聞く。これまではなかったんですが、そういう夢も見たり。去年は次の登板が楽しみだったけど、今年は『もう回ってくるのか』という気持ちになっていた」と打ち明けた。

「あれだけのお客さんやファンの人がいて、コーチも自分が100%の力を出せると思って送り出してもらったのに、結果が出せなかったのが落ち込むし、申し訳なかった」

 焦りも、空回りにつながった。「技術を上げようと思ってたくさん投げたが、ケアやボールの強弱が調節できなくて、ヒジに負担がかかってしまい、一軍にいられなくなってしまった」と肩を落とした。

 それでも「来季は(ローテーションを)回り続けるというより、目の前の1試合をどう抑えるかっていうことだけを(考える)。抑えられなかったら次はないので練習しかない。貪欲になってやらないと終わってしまうと思います」と再起を誓った。