先人への感謝があふれ出た。陸上の世界選手権6日目(18日、東京・国立競技場)、男子400メートル決勝が行われ、中島佑気ジョセフ(富士通)は44秒62で6位。日本勢初のメダルは逃すも、歴史に新たな1ページを刻んだ。

 1991年大会7位入賞を果たした高野進氏以来、日本人2人目となる決勝の舞台。9レーンの中島は中盤まで粘りの走りを見せ、得意の後半でギアを上げた。最後は6位でフィニッシュし、日本勢最高位を更新。それでも「やっぱりメダルを取りたかった。せっかくつかんだチャンスで最後に何とか6番になったけど、優勝した選手はさらにそこから速い。やっぱり悔しい」と唇をかんだ。

 ただ、今大会の走りは400メートルの重い扉を開くものだった。高野氏は中島の決勝進出後に、自身のSNSに「ジョセフありがとう!決勝、応援しています」と投稿。中島は「本当にうれしかった。高野先生は僕にとって英雄だし、日本の400メートルを切り開いてきた。いつか僕が絶対越えないといけないと思っていた」と神妙に語った。

 20日は1600メートルリレーの予選を控える。「マイルでは強豪ぞろいだが、メダルが可能な位置にいる」とリベンジ宣言。次こそはメダルを勝ち取る覚悟だ。