パ首位のソフトバンクは9日の日本ハム戦(エスコン)に4―7で逆転負けを喫し、2連敗。マジックは「15」のまま足踏みとなった。

 絶対的左腕が珍しく崩された。先発のモイネロはルーキー・山県に2打席連続本塁打を浴びるなどまさかの3被弾。今季ワーストとなる7失点を喫した。それでも小久保監督は「こんな日もあります」「打った方がすごい」と左腕をかばった。

 そんな中で「9番・右翼」で先発出場し、一定の存在感を放ったのが笹川吉康外野手(23)だ。試合前、指揮官は「(伊藤は)他のバッターでも打てない。トラジェクト(アーク)で準備してきた」と起用の意図を説明。9月2日の再昇格以降、3度目のスタメンとなった194センチの大型外野手は2回に相手先発・伊藤から追い込まれながらも適時打を放った。笹川は「普通だったらスタメンもこの大事な場面でありえないと思う。期待して(試合に)出してくれるので、それに応えたい気持ちでいい場面で打てた」と語った。

 一騎打ちでの優勝争いが繰り広げられる一方で、チーム内では〝その先〟に向けた戦いも着々と進んでいる。チーム内競争が激しいものの主力が完全に集結していない中で若手にとって、この時期はポストシーズンでの枠をつかみ取るためのアピールタイムでもある。

 この日対戦した伊藤は、CSで日本ハムとぶつかるとなれば間違いなく当たる投手。伊藤から結果を残すことは、一つの「武器」となり得る。

「成績を残さないとポストシーズンに呼ばれない」という言葉はいたるところから聞こえてくる。笹川や石塚に加え、指揮官はケガで長期離脱していた正木についても「(不安なく)プラン通りにリハビリが終われば」と言及した。

 直接対決に敗れたことでゲーム差は「3」。リーグ連覇へ向けて今後も落とせない試合が続く。その一方で、レギュラーシーズン後も含め先々に向けた若手のサバイバルが激しさを増していきそうだ。