ソフトバンクの松本晴投手(24)が、再び先発から中継ぎへと役割を変える。8日、みずほペイペイドームでの投手練習後、倉野信次投手コーチ(50)が「いったん先発ローテから外れ、中継ぎに回します」と明言。チームが優勝争いの佳境を迎える中での大きな決断となった。

 松本晴は前日7日の楽天戦(みずほペイペイ)に先発し、3回に同点ソロ、4回には二死から四球をきっかけに勝ち越し2ランを浴び、4回3失点で降板。前回登板に続いて先発として踏ん張り切れず、2試合連続の黒星を喫した。

 小久保監督も「優勝争いをしている中で『仕方ない』ではすまされない」と厳しい言葉を投げかけ、成長を促した。

 倉野コーチは配置転換の経緯をこう説明する。「今の晴だったら、先発よりも中継ぎの方がチーム状況においては戦力になる。これは降格ではありません。『降格』という表現は間違いだと思うし、中継ぎの大変さも分かっている。シンプルに、現状の力をチームに生かす判断です」。さらに「昨日、監督とも話をして、監督が決断してくれました」と首脳陣の意思統一を明かした。

 倉野コーチは松本晴の現状についても言及。「今、晴は一軍の壁にぶち当たっている。優勝争いの中で、1球の重みや勝負の怖さを実体験として感じた。本来の良さをまだ十分に出せていないが、これを乗り越えれば必ず本物の力になる」。

 プロ3年目の左腕が直面する試練を、未来への糧とする期待を寄せた。

 シーズンも残り19試合となり、チームは総力戦の様相を呈してきた。9日からは敵地エスコンフィールドで2位・日本ハムとの首位攻防戦を控え、その後も6試合をこなし、さらに9連戦という過密日程に突入する。倉野コーチは「この時期に我慢して先発でいくより、中継ぎで戦力になってもらう方が現実的」と語り、ブルペンの厚みを増すことがチームの浮沈を大きく左右すると見ている。

 先発がダメだから中継ぎではなく、チームが勝つために最も力を発揮できる場所はどこか――。首脳陣の出した答えは、松本晴を終盤戦のブルペンに回すというシンプルかつ最善手だった。