優勝マジックを「16」としているセ・リーグ首位の阪神が29日から2位・巨人を本拠地の甲子園球場で迎え撃つ。3連戦の3戦目となる31日には、今年で結成50周年の漫才コンビ「オール阪神・巨人」が野球中継「サンテレビ ボックス席」でゲスト解説を行う。初の聖地来場を前に思いを聞いた。

 コンビ名から想像するに甲子園は常連かと思いきや、結成から半世紀にもかかわらず、意外にも2人とも聖地を訪れるのは初めてという。大の阪神ファンという巨人は「これはもう、めちゃくちゃ楽しみにしていますよ」と息巻いている。

 1975年の結成以来、正統派漫才で観客やお茶の間を笑いの渦に引き込み続けている重鎮コンビ。もちろん知名度は全国区だが「オール阪神・巨人」というコンビ名とは裏腹に、それぞれがG党、虎党というわけではない事実はあまり知られていない。

 巨人は生粋の「虎党」であり、阪神は誰もが認める「釣りバカ」。今回はいわば阪神側が〝お付き合い〟して巨人の夢をかなえたような舞台になるわけだ。

 巨人は芸名がアダとなったのか、大ファンである阪神タイガース関連の仕事とは疎遠。2023年に岡田阪神が18年ぶりのリーグ優勝、38年ぶりの日本一を決めた際も、巨人の元にはメディアからの取材やコメントを求める要望はほぼ皆無だったそうだ。

「今年は藤川監督就任1年目でタイガースが快調に首位を独走し、順調にマジックを減らしています。今回、甲子園を訪問する機会をいただき、非常にうれしく思っています。これを機会に『巨人なのに阪神ファン』というイメージを定着させて、どんどん虎関連のお仕事もいただけるとありがたいです」(巨人)

 かなりややこしいが「巨人なのに阪神ファン」という事実を広めるハードルは決して低くない。だが、解説業で虎党の心をガッチリとつかめば、虎関連の仕事も舞い込んでくるはずだ。

 連日連夜、甲子園には5万人に迫る大観衆が押し寄せ、選手たちを鼓舞している。聖地での〝生観戦〟は虎党の醍醐味だ。そういった意味では漫才にも共通点がある。現在、「オール阪神・巨人」はコンビ結成50周年記念全国ツアー「来て! 見て1 笑て!」を実施中。「劇場で〝生の漫才〟を楽しんでください」(阪神)と気合十分だ。大御所コンビは甲子園でどんなトークを展開するのか――。