第107回全国高校野球選手権大会で〝暴力事案〟が問題になっている広陵(広島)の堀正和校長らは10日に西宮市内で会見を開き、出場辞退を表明した。
開幕時からSNSで野球部員の暴力を告発する内容の書き込みが拡散。3月に高野連が処分を下していたが、その後も別事案の告発文も流れるなど、学校側と高野連が事実確認に追われ、第三者委員会を立ち上げて調査が行われていた。
堀校長は同日午後12時30分に西宮市内の大会本部に直接出場辞退を申し入れ、受理されたことを報告。「各方面のみなさまに多大なご迷惑、ご心配をおかけしましたことを、改めて深くおわび申し上げます。今後二度とこうした事案が起きないように再発防止に全力を注いでまいります」と話した。
学校法人広陵学園は昨9日に臨時理事会を開き、理事4名の協議の結果、今大会の辞退を決定した。理事の1人である中井哲之監督(63)は同日に広島市に戻っていたが本人の申し出により理事会には参加せず「全て理事会の決定に委ねる」との意思を示していたという。なお、中井監督から辞任の申し出はなかったが、野球部の運営体制に関する調査が行われる間、指導から外れてもらうことを伝え、本人はこれに承諾していると説明した。
辞退の判断理由については、SNS上における同校への誹謗中傷が大会運営に支障をきたすおそれがあること、さらに事実と異なる内容や臆測に基づく投稿、関係しない生徒への誹謗中傷を問題視した上で「生徒、保護者、そして地域の方、全教職員を私は守る責務があります。それを全うすることが何より最優先だという見地に立って決定をいたしました」と説明した。同校の生徒が登下校中に誹謗中傷を受けたり、警察から「寮の爆破予告の投稿があった」と警告を受けるなど具体的な脅威も確認されており、現在は警察によるトロールが強化されているという。
選手たちは10日午前9時30分頃に大阪府内の宿舎を出発し、バスで広島市内の学生寮に戻る予定。午後5時頃には保護者会を開き、保護者に対して事情の説明を行う方針だという。
広陵の辞退にともない、2回戦が不戦勝となった津田学園・佐川竜朗監督(47)は「SNSを通じていろいろな話がとびかっていたのは承知していますが、1回戦以後は広陵をイメージした練習をしてきただけに、今回の辞退は残念でなりません」とコメントした。












