静かに、しかしながら確実に歴史へと近づいている――。エンゼルスのマイク・トラウト外野手(34)が、MLB通算400本塁打まで残り「2本」に迫った。

 ア・リーグMVPを3度受賞し「21世紀最高の選手」とも称されるトラウト。2年前まで大谷翔平投手(31=ドジャース)とエンゼルスで共闘していた〝盟友〟でもある。しかし、その輝かしい個人成績とは裏腹に、チームは低迷を続け、トラウトも度重なるケガに苦しんできた。

 6日(日本時間7日)の本拠地レイズ戦でトラウトは3回に豪快な20号3ランを放ち、エンゼルスタジアムを沸かせた。だが、その一発も勝利にはつながらずエンゼルスは4―5で敗戦。チームは同カードを1勝2敗で落とし、借金5のア・リーグ西地区4位に沈む。同地区首位のアストロズとは9ゲーム差と、今季もポストシーズン進出は風前のともしびだ。

 エンゼルスがあまりにも弱すぎるためか、残り2本に迫っているトラウトの通算400号到達にはなかなか注目が集まっていない。だがMLB公式はこの記録をクローズアップしており、SNSで「マイク・トラウトは398本目のホームランで大きな節目に近づいている」と大々的に紹介。MLB通算本塁打ランキングで現役首位を走るジャンカルロ・スタントン外野手(35=ヤンキース)の439本に続き、トラウトは同2位につけている。節目の一発が近づく一方で、往年の爆発力は影を潜めつつあるのも現状だ。

 2024年シーズンは左膝半月板断裂でわずか29試合出場。復帰した今季も、5月に同じ左膝の骨挫傷で再び戦線離脱に追い込まれた。それでも87試合で打率2割4分、出塁率3割6分4厘、長打率4割7分1厘、20本塁打、50打点と、エンゼルス打線の柱であることは変わらない。

 かつて「ショウヘイとトラウトがいれば勝てる」とまで言われた時代は過去のものとなり、風化しかけている。それでも名実ともにスーパースターだった男は今、静かに節目を目指してバットを振り続けている。