パ2位のソフトバンクは21日の西武戦(ベルーナ)に4―1の逆転勝ちで、今季最長の6連勝を飾った。同一カード3連勝は今季5度目。前半戦を最高の形で締めくくり、2ゲーム差で追う首位・日本ハムにこれ以上ない重圧をかけた。ここまで51勝34敗4分け。一時は借金が「7」まで膨らんだが、驚異の巻き返しで貯金を「17」まで積み上げて節目を迎えた。

 開幕3連敗を喫し、4月を終えた時点で9勝15敗2分け。「何をして(チーム状態が)良くなったのか、分からなかったくらい…」。小久保監督はどん底へと沈んだ4月を思い返し、率直な言葉でチームの底力をたたえた。腰の手術のため近藤が開幕カードで離脱すると、立て続けに絶対的主砲・柳田も長期離脱。その後も今宮、周東ら核となる主力が相次いで故障に見舞われ、開幕オーダーは見る影もなかった。

 想定外の連続ゆえに、小細工で急場をしのげるような状況でもなかったことが指揮官の葛藤を振り払った。「育成とか、期待をかけて育てるというのを今年は排除した。投手の起用もそう。踏ん張らせる方が成長につながるけど、勝つ確率を優先した」。

 さらに〝聖域〟にも踏み込んだ。「山川を4番から外す決断もそうだったし、スタメンから外す時の決断もそうだった」。5月15日の西武戦で昨季から全試合4番に据えてきた大砲を7番に下げた。「勝つためということだけだったら、非情になれる」

 開幕直後に代打専門だった中村晃の起用法を早々に転換し、6月には不振のオスナを守護神から解いた。即断で実行したものもあれば、タイミングを計って断を下したものもあった。

 この日、2か月ぶりの一軍先発で今季初勝利を挙げた大津に「俺を見返してやろうという、怒りの投球だったんじゃないですか。エネルギーに変えるものは何でもいい」と語った小久保監督。歯をくいしばって振ったタクトの連続が、どん底からの逆襲とチーム力の底上げにつながっている。