阪神・佐藤輝明内野手が19日の巨人戦(東京ドーム)で決勝の25号2ランをマーク。ルーキーイヤーの2021年に記録した、自己最多のシーズン24本塁打を更新する値千金の一撃で4―0の快勝劇に大きく貢献した。
ゲームはTG両軍の投手陣がしのぎを削り合うスコアレス展開。膠着した状況が延長11回まで続いた中、虎の千両役者が規格外の砲撃で風穴を空けた。
一死一塁で迎えたこの日5度目の打席で対峙したのは昨季の新人王右腕・船迫。カウント1―1から低めのコースに変化球を投じられたが、これを乾坤一擲のスイングで捉えた。インパクトの瞬間にスタンドインを確信した左翼席の虎党の熱狂的な歓声と、右翼席のG党の絶望的な悲鳴が交錯する中、白球は右中間席上段へ。背番号8は小さくガッツポーズをつくりながらダイヤモンドを一周し、自軍ベンチへ帰還した。
シーズン88試合消化時点で早くも25号に到達し、本塁打王争いを独走する佐藤輝だが「通過点でしかない。明日からまた一本ずつ積み重ねていくだけ」と試合後は殊勝な表情で語る。入団以降、破格のスケールを嘱望されながら一進一退のプロ野球人生を歩んできた虎の背番号8は今、長い旅路の果てにようやく、自信が理想と思い描くに近い打撃スタイルにたどり着きつつあるのかもしれない。
左打者に特に不利とされる甲子園をホームに持つハンディを背負いながら、今季ここまでシーズン40本塁打ペースを維持。64打点でトップに立つ打点王レースも含め、打撃主要タイトル2冠を完全に射程に入れている。
この日は2四球を含む3打数2安打。打率もセ5位となる2割8分7厘まで上昇した。同1位の中日・岡林(2割9分7厘)に1分差まで迫ったことで、三冠王獲得すら現実味を帯びる。「相手バッテリーの攻め方も慎重になってくるので、そこは考えながらやっていきたい」と冷静に語った佐藤輝は、少しだけ胸を張りながら宿舎への帰途に就いた。












