阪神・中野拓夢内野手(29)が28日のヤクルト戦(神宮)に「2番・二塁」として先発出場し4打数3安打1盗塁。2―0の快勝劇に攻守で貢献するとともに、自身の20代最後のバースデーを猛打賞で飾った。

 この日の最高気温は34度。人工芝特有の照り返しで陽炎が揺らめくグラウンド上の体感温度は、42℃にまで上昇した。それでも、灼熱の2時間52分を戦い抜いた背番号51の集中力は最後まで途切れなかった。

 打撃面の貢献もさることながら、この日は堅実かつ華麗なフィールディングも際立った。一、二塁間&二遊間に飛んだ難しい打球も再三好捕し燕打線のシャットアウトリレーを陰ながらアシスト。〝難しいことを当たり前のようにこなす〟その姿には、プロフェッショナルとしての技量と矜持が凝縮されていた。

「彼にとってはそれが普通のプレーですから」。試合後の藤川球児監督も最大級の賛辞で虎の選手会長を称える。僅差リードで迎えた7、8回の守備では2イニング連続で先頭打者の出塁を許したが、いずれも4―6―3の併殺を成立させ窮地から脱出。「まずは守備からというのは自分も常に心がけているところ。送球がそれたところもあったが(遊撃の)小幡もフォローしてくれた」とゲーム後の中野は胸を張る。

 この日の3安打で打率も3割1分2厘まで上昇。首位打者のタイトルも十分に狙える立ち位置だが「数字を意識しすぎるといいことはないので。その場その場でどういう打撃をすべきか打席に入りたい」と意に介さない。2020年ドラフトの6位指名選手は、「普通のプレー」を積み重ねながら、一流選手としてのキャリアを歩み続ける。