ソフトバンクが22日の阪神戦(甲子園)に3―1で競り勝ち、6年ぶりに交流戦を制した。

 12勝5敗1分けで、2019年以来となる12球団最多9度目の優勝。この日は交流戦に入って先発で唯一勝ち星がなかった松本晴が、5回1失点(自責0)の好投で2勝目を挙げた。攻撃陣は4回にダウンズの貴重な2点打で先制。8回に4番・中村の適時打で勝利を決定づけ、救援陣は追加点を許さなかった。

 セ首位・阪神との最終戦を制してカード勝ち越し、交流戦前まであったパ首位・日本ハムとの4・5ゲーム差は3差。ただ、小久保裕紀監督(53)が一貫しているのは「目標はレギュラーシーズンの優勝」だ。不振に悩む山川には再調整を指示し、左かかとを痛めている近藤の起用を控えた。ペナントを見据え、主力不在を感じさせない戦いぶりは選手層の厚さがあってこそだった。

 チーム内からは交流戦Vの原動力として「先発陣の頑張り」をたたえる声が多い。5月の防御率は先発が2・77、救援は1・42だったが、6月は先発が1・94、救援は3・02と〝逆転〟。先発とリリーフは持ちつ持たれつの関係だが、救援陣が苦しんだ一方で先発陣が長いイニングを投げて勝ち星を量産した。

 交流戦の18試合で、先発が7イニング以上を投げたのは11試合。復調傾向の有原にモイネロ、上沢、大関が存在感を放ち、先発投手に9つの白星がついた。

 それだけではない。先発陣の快投を引き出した捕手も同様だ。チーム内からは「甲斐が移籍して主戦捕手がいないチーム状況にあって、先発を長いイニングうまくリードした捕手陣にとっても自信になる。交流戦の収穫としてはそこも大きい」との声が上がった。

 昨オフに甲斐が巨人にFA移籍し、チームに空いた大きな穴は簡単には埋められない。開幕から海野、谷川原、渡辺、嶺井が懸命にリードしてきたが、モイネロや有原というエース級を受ける海野を筆頭に、いいきっかけになるはずだ。

 小久保監督が標ぼうする「投手中心の守り勝つ野球」。常勝軍団に優れた捕手の存在は不可欠だ。リーグ戦は残り75試合。交流戦で捕手陣が自信と信頼を得たとすれば、鷹将たちが目指す〝真のゴール〟へ追い風となりそうだ。