阪神は4日の日本ハム戦(エスコンF)に4―5で惜敗。連勝こそ4でストップしたが、直近11戦で8勝3敗と初夏の猛虎は順調に白星を量産している。好調の最大の要因は言うまでもなく、12球団トップクラスの質量を誇るブルペン陣の奮闘だ。伝説のリリーフユニット誕生から20年。「OK岩石湯」はJFKを超えることができるのだろうか――。

 チーム防御率2・11は12球団トップの好成績。だがそれ以上にすさまじいのは、及川雅貴(23試合登板=防御率0・78)、桐敷拓馬(19試合登板=同0・50)、岩崎優(23試合登板=同2・49)、石井大智(23試合登板=同0・36)、湯浅京己(14試合登板=同0・00)ら5人のエースリリーバー陣がここまでマークしている数字だ。

 最強クラスの切り札を5枚もそろえているからこそ、過度な連投を防ぐ安定したブルペン運営も可能に。ここ数試合は正守護神・岩崎に代わり石井が最終回のマウンドを任されるなど、起用の幅の柔軟性も日に日に高まっている。

 虎の中継ぎ史を語る上で避けて通ることができないのが、現役時代の藤川球児監督(44)が2005年に大ブレークを果たすきっかけとなった「JFK」の結成だ。ジェフ・ウィリアムス(75試合登板=防御率2・11)藤川(80試合登板=同1・36)、久保田智之(68試合登板=同2・12)らの3人に終盤3イニングの〝勝利の方程式〟を分担させるスキームは、その後の日本球界に多大な影響を及ぼすとともに、第1次岡田虎のリーグ制覇最大の原動力にもなった。

 05年のウィリアムス、久保田、藤川ら3投手の合計防御率は驚異の「1・48」。だが25年シーズンのOK岩石湯クインテットの合計防御率も「0・89」と遜色ないどころか、現時点ではそれを大きく上回っている。時代とともに連投忌避の考えが浸透する中、虎のリリーフ陣は持続可能性をより高めた形で今も進化している。

 NPB屈指のピッチャーズパーク・甲子園をホームにして戦う限り「投手力を中心とした守りの野球」という基本コンセプトが揺らぐことはない。自軍のブルペンを「チームの心臓」と再三例えてきた藤川監督は、この日の試合終了後も「左の中継ぎ投手は十分足りている。右のリリーフが足りないですね」とコメント。敗戦の悔しさを押し殺し、さらなるブルペン強化に向け貪欲な姿勢を示した。