阪神・門別啓人投手(20)が28日のDeNA戦(甲子園)で5回8安打無失点と粘投し、今季2勝目を飾った。聖地で初先発となったマウンドで1―0の勝利に貢献。試合後は「甲子園の声援もあって気持ちよく投げられました」と述べ、笑顔でウイニングボールを手にした。

 好調ではなかった。初回は先頭・桑原の放ったゴロを三塁守備のヘルナンデスがダイビングキャッチするなど三者凡退。ただ2回以降は毎回、走者を背負う苦しいマウンドを強いられた。2回は二死満塁、3回には一死二、三塁、4回にも二死二塁と再三のピンチを招いた。5回は桑原、牧に連打を浴びて無死一、二塁とされたが、佐野を二直、オースティンを空振り三振。続く宮﨑に遊撃内野安打を許して二死満塁となったが、蝦名を左飛に抑えて踏ん張り、得点を許さなかった。

 その裏に代打を送られた後、近本が二死二塁から左前へ決勝適時打を放ち、門別に勝利投手の権利が転がり込んだ。その後は6回からネルソン、石井、及川、岩崎と頼もしい先輩たちがブルペンリレーで1点を守り抜いてくれた。

「先発としては5回という物足りない内容でしたがリリーフ陣に助けられた試合」と反省の弁を口にしたが、20歳の左腕を勝たせたい〝チームの総意〟に後押しを受けた。

 藤川監督が「来週の札幌、地元で登板したいという思いが非常に強かったようで、それがピンチで頑張らせたんじゃないかなと。少し親心がというか、そんなふうに見ていました」と話したように、6月4日の交流戦・日本ハム戦(エスコン)では凱旋登板のチャンスも与えられる。

 お立ち台では「ここから日本を代表するような投手になる」と宣言した門別。指揮官も「今年1年は重要な、きっかけの1年になるんじゃないかなと思います」と期待を込める。若虎の成長とともに、チームも今季4度目の3連勝でセ・リーグ首位の座をガッチリとキープした。

粘りのピッチングを見せた門別啓人
粘りのピッチングを見せた門別啓人