阪神は6日の巨人戦(東京ドーム)に7―1で完勝し、単独首位に浮上。2夜連続で宿敵を圧倒し、今季の東京ドーム決戦を5戦全勝とした。
「徐々にチームの形ができあがってきている」。充実の表情でこの日の試合を振り返った藤川球児監督(44)が顔色を一瞬曇らせたのは、初回で無念の負傷退場を余儀なくされた巨人・岡本の話題に及んだ時だ。
打者走者・中野と交錯した敵軍の主砲は左ヒジを痛め、長期離脱が確実に…。虎将も「ああいうプレーは起きてほしくなかった。気が重い初回でした」と心配顔で岡本を気遣った。幸いにも中野はプレーを続行できたものの、ゲームの大勢が決した8回の守備からは、ベンチに下げる念の入れようも見せた。
チームは投打の主力に大きな離脱者を出さずに日程を消化できていることが、大きく奏功している。チーム防御率2・37(セ2位)、チーム打率2割5分(同1位)と安定した成績を収めながら、順調に貯金を積み重ねている。ライバル球団たちが主力の村上(ヤクルト)やオースティン(DeNA)の不在に苦しんでいるのとは対照的だ。
昨秋の指揮官就任から藤川監督が口癖のように繰り返してきたのは「ケガなく、健康に」とのフレーズ。キャンプ期間中も選手たちがオーバーワークにならないように目を光らせ、個々のコンディション管理に腐心。この日、3戦連発の5号2ランを含む5打数2安打、3打点と大活躍した森下が春季キャンプ中に腰部の張りを訴えた際にも、1週間、屋内で別メニュー調整を厳命していたほどだ。
ここ数年の「超変革路線」が大成功を収めたこともあり、チームには才木、村上、近本、佐藤輝ら球界屈指の実力者たちがズラリと顔をそろえる。ならば最も優先すべきは離脱者を極力抑えること。そうすれば勝利の果実は、自然と手元に落ちてくる。藤川監督の現実的かつ、したたかな長期戦略が虎の好調を支えているといえそうだ。











