西武は27日のオリックス戦(ベルーナ)に3―2でサヨナラ勝ち。2カード連続の勝ち越しを決め、借金を「1」に減らした。

 勝負を決めたのは2―2の9回二死一、二塁から代打で起用された24年目のベテラン・中村剛也内野手(41)のバットだった。マチャドのスライダーを捉え、前進守備のオリックス外野陣の間を抜ける左中間二塁打で接戦に終止符を打った。自身9度目、代打では初のサヨナラ打に中村剛は「ピッチャー陣にすごく助けてもらっていますし、なかなか援護できていないことが多い。これからはバッター陣でしっかりとサポートしていきたいと思います」と投手陣への感謝を語った。

 初戦こそ延長戦の末に逆転負けを喫したが、首位チームに勝ち越し。しかもこの日は守護神・平良、セットアッパーのウィンゲンターが前日まで2連投していたため、8回を山田、9回を甲斐野が抑え、延長に入ればブルペンの飛車角は使えない状況だった。

 そうした窮地を迎える前に試合を終わらせられたのは、西口文也監督(52)が持つ〝勝負師〟の一面だった。中村剛で勝負を決める直前、指揮官は二死二塁から代打・平沼を告げ、相手から申告敬遠を引き出し、塁を埋めさせた。中村剛と勝負せざるを得ない状況をつくり上げたのだ。

 西口監督は「(中村剛は)やっぱり勝負強いというところが一番のところ。期待を込めて送り出しました」としながら、平沼、中村剛を代打で起用する順番について「どうせ外野は前に出てくるだろうという想定。申告敬遠の後、中村が外野の頭を越してくれるだろうというところ」と明かした。

 詰め将棋のように相手の手を読み、勝負に勝った指揮官は「ホッとしました」とニヤリとしながら「初戦で悔しい負け方をしたので、2つ勝てたのは大きい。また(勝率)5割目指して頑張ります」と力を込めた。開幕から1か月。負けそうで負けない再建中の西武だが、周囲から「勝負師」と呼ばれる指揮官の「勘」も大きな一助となっている。