ドジャースの大谷翔平投手(30)は集客面でも多大な貢献を果たしている。今季のドジャー・スタジアムは本拠地開幕から12試合連続で大入り満員だ。しかも、スポーツ賭博分析サイト「ブッキーズ・ドットコム」の調査によると、家族4人で観戦すると平均399.68ドル(約5万7400円)はメジャー30球団で最も高額。昨年より77.43ドル(約1万1100円)上がっているにもかかわらず観客数は増えている。チケット価格など観戦費用が高騰しても大谷を見たいというファンが多いということだ。恐るべし…。

 今季のドジャー・スタジアムは本拠地開幕となった3月27日(日本時間28日)のタイガース戦から主催した12試合の観客数は全て5万人を超えている。合計62万5444人で1試合平均5万2120人。年間の観客動員数は昨季の394万1251人を上回るどころか、球団記録の397万4309人(2019年)を塗り替え、422万1720人と初の400万人を達成するペースだ。

 そんな中、ロサンゼルス・タイムズ紙は「ドジャースの試合は、以前は手頃な家族の娯楽だった。もう違う」と題し、ドジャー・スタジアムでの観戦費用が高騰していることを報じた。

「昨季、メジャーリーグの試合のうち70%は20ドル(約2870円)以下のチケットが販売されていたが、ドジャースではその価格帯のチケットは一度も提供されなかった」と低価格のチケットが販売されていないと指摘。

「ブッキーズ・ドットコム」が行った「4人家族が各スタジアムへ行き、最も安いチケット、パーキング、ホットドッグ4個、ビール2杯、ソーダ2杯を買ったとしたらいくらか」の調査によると、ドジャースの399・68ドルは全30球団トップ。平均の208ドル(約2万9900円)よりも191・68ドル(約2万7500円)も高い。前年比24%増で上昇率は12位だが、77・43ドル増は2位になっている。

 それでも観客数が増えているのは昨季のチーム4年ぶりのワールドシリーズ制覇、メジャー史上初の「50本塁打―50盗塁」の金字塔を打ち立てた大谷効果だ。しかも、「40―40」は8月23日に本拠地のファンの前でサヨナラ満塁弾で達成した。大谷の一挙手一投足は全て歴史的名場面になり得る。そんな決定的瞬間を見逃すまいとファンが集まっているのだ。

 ドジャー・スタジアムの今季のチケット最安値は4月30日(同5月1日)のデーゲームのマーリンズ戦で38ドル(約5450円)。それでも家族4人で観戦すると総額249・96ドル(約3万5900円)かかる。

 大谷の今季2度目の首振り人形が配布される5月15日(同16日)のアスレチックス戦は最も安い席が117ドル(約1万6800円)で、家族4人で総額562・88ドル(約8万800円)だ。

 チームマーケティングリポートによれば、15年のドジャー・スタジアムの平均チケット価格は29ドル(約4160円)だった。それから10年、ワールドシリーズを2度制覇、ベッツ、フリーマンが加入、さらに大谷と契約。今季もスネルらを獲得するなど後払いを含むとはいえ莫大な補強費をつぎ込んでいる。チケット価格に当然、反映されているだろう。

 チケット価格の高騰について、MLBのロブ・マンフレッド・コミッショナーは「ドジャースは選手に対して莫大な財政的コミットメントをしており、それを支えるビジネスモデルを運営する必要がある」と理解を示している。

 同じロサンゼルスに本拠地を置くエンゼルスは今季はチケット4枚、ホットドッグ4個、ソフトドリンク4杯がセットになった「ファミリーパック」を44ドル(約6320円)で提供しており、その落差はとてつもない。

 米経済誌「フォーブス」は1月に大谷効果でドジャースのスポンサー収入は7000万ドル(約105億円)増加したと報じた。それに加えて、観客動員数増にも貢献。まさにユニコーンだ。